フリーライター Sakamoto Norio ブログ

仁木悦子「殺人配線図」を久々に読む

1960年初出の長編本格ミステリ。著者の長編第三弾にあたる作品。あらすじ病気で休職中の新聞記者・吉村は、街でばったり出会った大学時代の友人・塩入から奇妙な依頼を受ける。塩入の三つ年下の従妹・みどりが、去年事故死した父親を自分が殺したと悩み、それ以来、ずっとふさぎこんだままだという。別の原因をでっち上げて、彼女の心の負担を取り除いてほしいというのだ。警察が事故死と断定した事件をほじくり返す奇妙な依頼
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皆川博子「聖女の島」を久々に読む

1988年初出の作品。あらすじ廃墟の島に修道院のシスターがやってくる。悪の限りをつくした不良少女たちを収容するホームが何者かの放火で焼け落ちたため、ホームを立て直す役割を求められ来たわけだ。そこでは31人の少女たちが暮らしていたが、火事で3人が死に28人になったはず。だのに、何度数えても31人いる。これはいったいどういうことなのか?――という話。感想なんちゅうかサイコチックなお話。一回読んだくらい
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三好徹「特捜検事」を久々に読む

1978年出版の短編集。「重い悪の荷」「灰色の旅」「黒い飛沫」「毒ある花」「偽りの夢」「復讐の虹」「檻の中の女」の計7編を収録。東京地検特捜部の立花検事を主人公にした連作短編。2年ほど前に再編集して出版しているようでその作品群は本書とは微妙に異なる。そりゃそうだ、再編集版だもの。東京地検特捜部が有名になったのはなんちゅうてもロッキード事件の時。警察が手を付けることのできなかった政財界の黒幕たちを表
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生島治郎「報酬か死か」を久々に読む

1975年初版の短編集。「リングを捨てろ」「死んだ男にこの唄を」「陰気なささやき」「白い炎」「裏のうら」「リングサイド・ジャングル」「報酬か死か」の計7編が収録されている。あらすじと感想表題作「報酬か死か」ある日、美人の旅行代理店経営者が事務所を訪れた。大金を運ぶので、ボディガードを依頼したいというのだ。経営者に付き添って取引現場に赴いた志田は、札束と札束を交換するという奇妙さに驚くが、何者かに襲
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隆 慶一郎「柳生非情剣」を久々に読む

1991年初出の作品。柳生一族をテーマにした短編集。「慶安御前試合」(柳生連也斎)、「柳枝の剣」(柳生友矩)、「ぼうふらの剣」(柳生宗冬)、「柳生の鬼」(柳生十兵衛)、「跛行の剣」(柳生新次郎)、「逆風の太刀」(柳生五郎右衛門)の6編を収録。第101回直木賞候補作。剣に生きた、というより生きざるを得なかった運命を背負った柳生一族のそれぞれの立場からの作品群。 柳生と言えば千葉真一=柳生十兵衛みたい
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大沢在昌「感傷の街角」を久々に読む

表題作は記念すべき第1回小説推理新人賞受賞作。その「感傷の街角」の他に「フィナーレの破片」「晒された夜(ブリーチド・ナイト)」「サンタクロースが見えない」「灰色の街」「風が醒めている」「師走、探偵も走る」の計7本が収録。あらすじと感想佐久間公シリーズの特に初期はハードボイルドというより青春小説の匂いが強い。なんせ嫌味がない。そして時おりキレのいいセリフ。ゴリゴリではなく適当な甘さと青さの塊――そん
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清水一行「三人の賢者」を久々に読む

1998年刊行の長編企業小説。モデルは全日空。今のところ映像化は無し。あらすじエアライン・日空ビルの取締役室。そこでは後継社長人事を巡り、名誉会長・会長・社長の三人による暗闘が繰り広げられていた。当然、その配下の者たちも緊張感に包まれる。近づいてくる女をスパイと見たり、社長派の面々は自分たちに有利な人事になるよう工作したり。独裁的で永続的なワンマン体制を望む社長に対して、名誉会長の下した判断は――
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笹沢左保「悪魔たちの誘拐」を久々に読む

1976年出版の誘拐ミステリ。「悪魔たち」ってところがポイントのひとつ。あらすじ元警視庁捜査一課の早乙女は、銀行頭取の令嬢・亜矢子のガードを依頼される。何者かが亜矢子の誘拐を企んでいるという密告電話が頭取の家にあったからだ。電車内でチンピラに絡まれた亜矢子を救うなど仕事をこなしていた早乙女だったが、予定外の亜矢子の行動によって何者かに誘拐されてしまう。しかも、近所に住む女子中学生までもが誘拐される
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笹沢左保「軍師 竹中半兵衛」を久々に読む

1982年刊行の時代小説。竹中半兵衛をメインに取り上げた初めての作品。こういうとこも笹沢左保の先見の明が感じられる。あらすじ若干17歳で美濃国菩提山城の城主となった竹中半兵衛。貴公子然とした美男子でありながら、色白で腺病質な感じがするところから「青びょうたん」と陰口をたたかれていた。だが、斎藤家を支える重心の一人、安藤範俊は娘の阿古を嫁がせる。半兵衛は安藤の予想通り、兵法に熟知し各方面から引く手あ
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岡田秀文「賤ケ嶽」を久々に読む

2010年出版の時代小説。織田信長亡き後の歴史群像を様々な角度から描いているのが特徴。あらすじ天下統一を目の前にしながら明智光秀の裏切りで無念の死を遂げた織田信長。羽柴秀吉は毛利との和解を経てすぐさま戻り、山崎の戦いにて明智光秀を討ち天下人への道を歩き始める。だが、その前にはやっかいな障壁があった。その一つが織田家の筆頭家老・柴田勝家。北陸において善政を敷き、猛将と謳われた武力は侮れなかった。秀吉
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