西村京太郎526「十津川警部 犯人は京阪宇治線に乗った」を読む

2013年出版の作品。動機をひらめく瞬間が印象的。あらすじ売れない役者同士の谷村有子と葛西信。二人は同棲していたのだが、ある日同時に連ドラの話が舞い込む。きっかけは有子が人気女優の新藤美由紀の運転免許証を拾ったこと。美由紀の本名が「谷村侑子」と一字違いであるのをいいことに、免停中の有子はその免許証に自分の写真を貼り使用していたのだ。ところが、有子は運転中に警察に捕まってしまう。あーあと思っていたと
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名作・西村京太郎241「浅草偏奇館の殺人」を読む

1996年出版の異色作。珍しく一人称で、昭和初期の浅草を舞台に踊り子連続殺人事件が巻き起こる話。あらすじ時は昭和7年――。着実に戦争の足音が忍び寄っている時代にそこから逃避するように流行したエロ・グロ・ナンセンス。なかでも浅草六区の劇場ではどれだけ刺激的な舞台を提供できるかが小屋の浮沈のカギを握っていた。小屋の一つ、偏奇館で3人の踊り子が次々と殺された。川に浮かび、乳房を切り裂かれ、公園の茂みの中
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西村京太郎176「特急『有明』殺人事件」を読む

1990年出版の作品。多すぎる容疑者とわからない動機に十津川警部が苛立つ珍しい展開。あらすじ有明海の三角湾で発見された男の死体。被害者は東京在住の画家・太田垣と判明。熊本県警から応援を求められた十津川警部らは太田垣が最後に残した「有明に行く」を手掛かりに捜査。しかし、その間に同じ画家仲間の後藤が殺される。容疑者は画家仲間を含め6人もの人物があがる。しかし、動機は一向に見えてこない。怨恨か、それとも
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西村京太郎392「外房線 60秒の罠」を読む

2006年出版の十津川警部シリーズ。2007年に土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。沢口靖子主演の鉄道捜査官8の原作。あらすじ二年前に殺された恋人との想い出巡りで南房総の旅に出かけた自動車会社勤務の井口。安房鴨川で出会った若い女性とともに旅をするが、翌日その女性が殺害され井口が容疑者に。殺害された女性は井口を写した携帯を持っていたが、彼女は井口と旅をした女性ではなかった。三田村刑事らの聞き込みの最中に
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西村京太郎283「十津川刑事の肖像」を読む

1999年出版の短編集。十津川「刑事」というところがポイント。「危険な判決」「回春連盟」「第二の標的」「一千万人誘拐計画」「人探しゲーム」の計5編を収録。「危険な判決」は2010年にフジでテレビドラマ化。高嶋政伸主演「十津川刑事の肖像3」の原作。原作では亀井刑事は出てこないが古谷一行が演じている。中身は以前に読んだので省略。「回春連盟」はお互いに保険金をかけ疑心暗鬼な夫婦。回春連盟という組織が自分
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西村京太郎473「一億二千万の殺意」を読む

2010年出版の短編集。「母親」「見舞いの人」「落し穴」「九時三十分の殺人」「二十三年目の夏」「海辺の悲劇」「優しい悪魔たち」「十津川警部の孤独な捜査」の計8編を収録。あらすじと感想「母親」は北國新聞夕刊1971・8・7掲載。文庫に収録されるのは初めてのことらしい。初期作品におなじみの新聞記者・田島が登場。小さい子供が川に落ちて死んでしまう。どう見ても事故死だが、殺されたという噂が――という展開。
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西村京太郎538「十津川警部 悪女」を読む

2014年出版の短編集。「だまし合い」「阿蘇の幻死行」「白い罠」「鬼怒川心中事件」の計4編を収録。あらすじと感想「だまし合い」は小説NON2014年2月号。人材派遣会社社長の山際は、自分のおかげで成功した銀座のクラブママ・あやが次第に傲慢な態度を取り始めたのに怒り殺害を計画。あやの自宅で青酸入りワインを仕込み死ぬのを待つが、死んだのはあやの部屋に来た若いタレント。しかし、警察はあやが彼を毒殺したも
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西村京太郎469「銚子電鉄六・四キロの追跡」を読む

2010年出版の作品。フジの高嶋政伸主演「十津川刑事の肖像6」の原作。あらすじ編集者の井畑とカメラマンの亜紀は銚子電鉄の取材に。ところが、車内で亜紀がカメラを盗まれる。宿泊先で編集長に電話越しに怒鳴られていると、犬吠埼灯台で男の他殺体が発見されたのを知る。カメラを盗んだのはどうやらこの男のようで私立探偵と判明。さらにこの男に融資していた消費者金融の社長が東京で殺された。千葉県警と協力して捜査にあた
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西村京太郎128「伊勢・志摩に消えた女」を読む

1987年出版の作品。土曜ワイド劇場の鉄道捜査官シリーズ16の原作。ドラマのサブタイトルは「富士河口湖 同窓会ツアー連続殺人!山梨側から静岡側に瞬間移動!?富士山縦断ダイヤトリック!」伊勢・志摩は一切関係ない(笑)あらすじ三上部長に呼び出された十津川警部。元大臣の平山から旅行先の伊勢で失踪した娘の捜索を内密に依頼され、元部下で私立探偵の橋本に協力を要請。伊勢に向かった橋本は謎の女に尾行され、情報を
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西村京太郎100「トンネルに消えた…」を読む

1985年出版の短編集。表題作のほか、「殺しの慰謝料」「見事な被害者」「タレントの城」「落し穴」「死の代役」「ヌード協定」「闇の中の祭典」の計8編を収録。表題作「トンネルに消えた…」は珍しい左文字進の短編。若い女性が消えた謎のトンネルで、テレビ局が女性タレントを起用して謎を解こうとするのだが、その女性タレントも忽然と姿を消す。その謎を左文字進が解き明かすという話なのだが、これが陳腐すぎて「何それ?
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