1966年刊行の長編小説。もともとは1965年1月から1966年5月まで「小説現代」に連載されていた作品。1982年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。映像化は今のところこの1回だけで、近藤正臣、風吹ジュンなどが出演。あらすじ不動産ブローカーの粕谷は仕事仲間の小泉と行った赤坂の寿司屋で、元愛人の登代子と再会。登代子と一緒にいた男が一流銀行の不動産部に勤める坂本と知り、金に窮していた粕谷は新たな儲
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1962年初版の長編ミステリ。もともとは前年「週刊文春」に連載されたもの。絶頂期に書かれた中の一作だが、なぜか映像化はなし。あらすじ雑誌記者・宮脇はラブホテルの盗聴テープを聴いたところ、エロ話どころか殺人計画らしき話が入っていることに興味を持つ。会話の通りの殺人が起きて事件を追いかける宮脇。そこに好奇心を起こした映画監督・久間が加わり、さらに葉山という人物が協力を申し出てくるが、事件は舞台を変えな
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2008年の文春文庫新装版。もともとはいつなんだろ、70年代ぐらいに出たものなのかな。あらすじと感想取り上げられている合戦は次の通り。「長篠合戦」「姉川の戦」「山崎の戦」「川中島の戦」「巌流の戦」「九州征伐」「島原の役」「関ヶ原の戦」「西南戦争」の9つ。どれもこれもよく知られている話。長篠で言えば、やっぱり武田騎馬隊は総じて鉄砲を軽視してたのね。ま、何の世界でも負けてみないとわからんことはあるが、
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1983年刊行の作品。もともとは1963年から翌年にかけて小説現代で連載されたもの。あらすじ亡き夫の遺したレンズ製造会社「中部光学」を経営している加須子。ところが、親会社であるケーアイ光学の倒産を知り、債権者会議に出席するため長野から東京へ。絶望的な気持ちで座っている加須子ら債権者と異なり、ケーアイ光学社長・森崎ら経営陣は巧みに追及をかいくぐる。そこに一人の男が現れ、すべての債権を額面の4分の1で
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2019年出版のプレミアムミステリーシリーズ。もともとは1963年に『女性セブン』で連載されたもの。映画・テレビドラマは現在のところなし。あらすじR新聞社の資料調査部で働いている三沢順子。大学卒業して1年なので職場では完全に下っ端。貯金が楽しみのハイミスもいれば、酒とギャンブルに溺れ職場にロクにいない次長、出世のことしか考えていない部長もいる。ある日、整理部の木内という男が来て「S・フレッチャー」
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1975年刊行の長編小説。もともとは1967年から1年あまり新聞に連載されたもの。1978年にTBSでテレビドラマ化。丹波哲郎、東野英治郎、佐藤慶、いしだあゆみ、市原悦子、永島敏行、佐分利信、かたせ梨乃、浅茅陽子など豪華な出演陣。観たい。あらすじ東京近郊にある私立女子大・若葉学園。広大な敷地と近代校舎を売りに人気がある女子大だが、それを可能にしたのは専務理事の石田謙一だった。石田は本人からはっきり
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初期に書かれた歴史短編集。表題作のほか、「願望」「奉公人組」「乱気」「雀一羽」「疑惑」「西蓮寺の参詣人」「贋札つくり」「明治金沢事件」の計9編を収録。あらすじ(増上寺刃傷)三代将軍家光の死去に伴い、殉死した幕閣は10人を超えた。そんなルールはどこにもありはしないのだが、大恩を受けて出世しておいて何事かという世間体がそうさせてたのである。ところがいつの世にもそんなもんたまったもんではないと考える人が
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1977年初版の対談集。メンバーは佐野洋、五木寛之、井上ひさし、筒井康隆。いずれも時代を作ったお方達ばかり。佐野洋との対談は「小説推理」昭和51年6・7月号から。推理小説こそ文章が大切というところが深い。面白いのは本人は「点と線」を書いてる時、嫌でしょうがなかったらしい(笑)どちらかといえば同時期書いていた「眼の壁」の方に気持ちがいっていたそうだ。作ってもいいこと、いけないことなんてのは今日でも同
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1981年刊行の長編小説。同年火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化、2012年テレビ朝日開局55年スペシャルとしてドラマ化。あらすじアマチュアカメラマン・山鹿が撮った一枚の写真。東名高速で起きた玉突き衝突事故を撮影したその写真はニュース写真年間最高賞に輝き、こんな写真が撮れる確率は「十万分の一の偶然」と評された。しかし、それは本当に偶然なのか?婚約者の明子をこの事故で失った大学助手・沼井は事故に疑問
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2008年出版の短編集。表題作のほか、「内海の輪」「地方紙を買う女」「種族同盟」の計4編を収録。「証言」は1958年に週刊朝日で2週にわたり掲載。黒い画集シリーズの一つ。1960年に東宝で映画化。その後、1962年・1965年・1984年・1992年・2004年と5回テレビドラマ化。「内海の輪」は1968年2月から10月にかけて連載。いわゆる倒叙ものの作品。なので、殺人の後の話が原作は長い。197
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