伴野 朗「坂本龍馬の写真―写真師彦馬推理帖」を久々に読む

1984年初出の短編集。幕末のプロカメラマンとして知られる上野彦馬を主人公に史実を織り交ぜ様々な人物を登場させている画期的なミステリ。あらすじ表題作のほか、「ビーナスの写真」「人斬り半次郎の写真」「幽霊の写真」「凧の写真」「丁汝昌の写真」「ニコライ皇太子の写真」の計7編を収録。表題作「坂本龍馬の写真」は長崎に来ている坂本龍馬が街の噂に。龍馬は彼を追ってきた京都所司代同心殺しの嫌疑をかけられてしまう
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樋口有介「夢の終わりとそのつづき」を久々に読む

柚木シリーズの事実上第一作。あらすじ刑事を辞めて8カ月。ツテを辿って原稿を書いて食いつないできた男、柚木草平。ある日、彼を絶世の美女が訪ねてきた。報酬はなんと200万。ある男を一週間尾行するだけという簡単な仕事に疑問を持ちつつも引き受ける柚木。冴えない男をつける楽な仕事で飽きてきた柚木は友達以上彼女未満で探偵小説好きの夢子に後を託すがバトンタッチしたその日、男は謎の餓死。死の直前まで飲み食いしてい
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笹沢左保「さよならの値打ちもない」を久々に読む

1972年出版のラブサスペンス。人気絶頂期の一冊。あらすじ五味川大作はある大手企業の営業部長。社長の一人娘である妻・澄江と結婚し、異例の早さで得た地位だった。その澄江が自分の代わりに行ったマドリードで殺害される。犯人も動機も不明で迷宮入りも噂される。大作のもとに届いた最後の絵ハガキには、旧友と偶然に出会ったことが楽し気に書かれていた。何とか手がかりを得ようと考えた大作は、その旧友を探し出すが、彼女
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香納諒一「ハミングで二番まで」を久々に読む

1998年初出の短編集。小説推理新人賞を受賞した表題作を始め、「共犯」「城ケ崎へ」「宴の夏」「鏡の冬」「ひとり旅」「交錯の轍」の計7編を収録。あらすじ(ハミングで二番まで)旧友の妻から連絡を受けた男。実業家として一定の成功をし、妻を亡くしてから一人娘を自分で育て、愛人と関係を持ちながらその店の娘とも寝て、公私ともにそこそこ充実している私の心にさざ波を打つ出来事が。「あのことに気づいた奴がいる」余命
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土屋隆夫「午前十時の女」を久々に読む

表題作のほか、「異説・軽井沢心中」「沈黙協定」「虚実の夜」「青い帽子の物語」「七歳の告白」「動機と機会」「変てこな葬列」の計8編を収録。バラエティに満ちた作品群を収録した短編集。どんでん返しからユーモア的なもの、心理サスペンスなどさまざま。「青い帽子の物語」は1962年にテレビドラマ化。見る方法がないわねえ。「異説・軽井沢心中」は有島武郎の心中事件の真相を追いつつ、フィクションのどんでん返しがハマ
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結城昌治「修羅の匂い」を久々に読む

1990年出版の連作ハードボイルド。表題作のほか、「脅迫者」「事件の陰に」「擦れ違った顔」「血の陰影」の計5編を収録。一人で調査事務所を経営している流木。4階建ての古ぼけたビルに入居しているのは曲者ぞろい。四階は組を解散した男が経営する怪しげな商会、三階は悪徳法律事務所と税理士の事務所、二階は流木の事務所と結婚相談所、進学塾の分室。彼のところに持ち込まれる依頼が、やがて事件に発展していく。「脅迫者
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三好徹「諜報列島」を久々に読む

1985年出版のテーマ別自選作品短編集。日本国内を舞台にうごめく各国の秘密組織の実態、闇の世界を描き出した傑作スパイ小説短編集といえる。「Y事件覚え書」「虚実のジャングル」「死んだ矢」「約束」「影の使者」「迷路の空」の計6編を収録。陸続きではなく島国でなおかつ単一民族国家である日本においてはスパイ小説の面白さは諸外国に比べて理解されない傾向にあった。ところがどうして、日本ほどスパイ小説が受ける国は
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志水辰夫「狼でもなく」を久々に読む

1986年の作品。あらすじ共同農場の農場長・尾関穣。彼にはベトナム戦争時CIA現地工作員として活動した過去があった。ある日、その時の同僚であったベトナム人ロアンから助けを求められる。それは過去を忘却の淵に沈めてきた尾関が再び過酷で非常な世界に舞い戻らざるを得ないサインだった――。 感想著者7冊目の作品である本作。だが、あとがきを読むと本人の中では2冊目あたりの位置づけらしい。デビュー作「飢えて狼」
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多岐川恭「明暦群盗図」を久々に読む

1965年出版の長編時代小説。あらすじ時は徳川四代将軍・家綱の治世。戦国の世を忘れたというには早すぎる時代、しかし巷には浪人が溢れて鬱屈したものが溜まっていた頃。そんな時、女遊びが高じて扶持を失っていた浪人・伊吹進二郎は、ひょんなことから芝居小屋を根城にしている群盗の一味に加わることに。表向きは座長だが裏では頭目の草間匡助、舞台で踊る一方、手癖の悪い若衆・春日千之介を筆頭に、天草の乱の残党や一癖も
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三好徹「大撃墜」を久々に読む

1984年刊行の長編ミステリ。1983年に起きた大韓航空機撃墜事件がモデル。東西冷戦時代に勃発した事件で、一つ間違えれば世界大戦に発展する可能性があった。あらすじフリーの週刊誌記者である香月。ある日、喫茶店で恋人の可奈子と待ち合わせていると突然電話をしていた男が倒れ込んだ。男は謎の言葉を呟いて意識を失う。男が発した言葉から香月は事件の匂いをかぎ取り、取材を進めていく。倒れた男はエア・コリア機撃墜事
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