1976年出版の誘拐ミステリ。
「悪魔たち」ってところがポイントのひとつ。
あらすじ
元警視庁捜査一課の早乙女は、
銀行頭取の令嬢・亜矢子のガードを依頼される。
何者かが亜矢子の誘拐を企んでいるという
密告電話が頭取の家にあったからだ。
電車内でチンピラに絡まれた亜矢子を救うなど
仕事をこなしていた早乙女だったが、
予定外の亜矢子の行動によって何者かに誘拐されてしまう。
しかも、近所に住む女子中学生までもが誘拐される。
「悪魔たち」と名乗る犯人グループは
亜矢子だけでなく女子中学生の分まで含めた身代金を要求。
謎めいた二重誘拐と早乙女の隣の部屋に住む
事件直前に殺害された女子大生との因果関係は?
早乙女は殺された女子大生の兄・洋介、
同じ大学の女子大生・絹子とともに事件を追うが――という話。
感想
途中ダルイ部分もあるが、見せ方は抜群。
見事に引っかかった。ミスディレクションが上手い。
よくよく考えたらなるほどと思えるわけだが、
それに気づかせないテクニックはやはり学ぶところが多い。
誘拐ものって誰でも1つは書いてみたいものだが、
通常は1つ書くぐらいだが4つも5つもとなると
書いてるのは著者と西村京太郎ぐらいのものでは。
ハードボイルド的要素あり、官能的要素あり、
暗号ものというか本格ミステリ要素ありと、
さすが本格とロマンの融合を目指した著者らしい作品。