フリーライター Sakamoto Norio ブログ
1965年出版の第11回江戸川乱歩賞受賞作。2001年に「女と愛とミステリー」枠でドラマ化。意外にも映像化はこの一度だけしかない。出演は村上弘明、遠野凪子、原田大二郎など。あらすじ武蔵野の雑木林でデート中の新聞記者・田島と恋人・昌子。楽しい時間のはずが、思いもかけない出来事に巻き込まれる。突然、胸を刃物で刺された瀕死の男が現れ、「テン」とつぶやいて息をひきとったのだ。すぐに捜査が開始されたが、現場
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1978年第31回日本推理作家協会賞受賞作。幻影城からデビューしたばかりの新人が協会賞を受賞することは画期的なことだった。あらすじフライ級のボクサーだった勝敏夫。23歳でプロデビューできなかったのをきっかけに就職しようと宇内経済研究会の面接に来る。社長の宇内舞子は男勝りの性格。どういうわけか採用された勝は、舞子と共におもちゃ会社部長の馬割から受けた依頼を遂行する。馬割夫妻の車を尾行する二人だが、そ
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1985年放送の美女シリーズ第25弾。天知茂版の最終作品でもある。原作は江戸川乱歩の「心理試験」。ゲストは岡江久美子、長塚京三、高橋昌也など。あらすじ展示会に絵画を見に来た明智くん。そこで黒真珠のイヤリングをした、はなまるマーケットじゃない裕子(岡江久美子)に出会う。裕子は幻の名画と言われたゴッホの「星月夜」を見つけた女。そのお披露目パーティーに招かれた明智くんは祐子と再会。どうやって見つけたか聞
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1983年放送の美女シリーズ第20弾。原作は江戸川乱歩の「白昼夢」。怪奇エログロ大作戦がいつも以上に全開。よくまあこんなの正月から放送してたな、しかし。ゲストは鰐淵晴子、高田美和、美保純など。あらすじクリスマスパーティーに招かれホイホイ出かける明智くん。暇なのか、アンタ。いつ働いとんのかね。招いたのは富豪の青木(中村嘉葎雄)。新・必殺仕置人に出てた時と違い、やたらと不気味。邸宅の中のメンバーがなか
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1970年初出の千草検事シリーズ第3弾。1982年に火曜サスペンス劇場、1986年に土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。火サスは北大路欣也、土ワイは片岡孝夫が主演。あらすじ事務官の家に寄りほろ酔い気分で帰っていた千草検事。ところが、その酔いを吹き飛ばす事件に遭遇することに。中堅製菓メーカー社長の一人娘が誘拐されたのだ。お手伝いが慌てて家を飛び出してきたところに出会った千草検事は直ちに警察に連絡を取る。
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1972年出版の時代小説。それまで映画などで描かれてきた定番の清水次郎長が善、黒駒の勝蔵が悪という評価を初めて覆した画期的な作品として知られる。あらすじ上黒駒村の名主の次男・勝蔵。吃安こと竹居の安五郎の賭場で博奕三昧の日々。ぐれた生活を送っていた勝蔵は、自分のせいで姉の結婚が破談になったことを知る。戸倉の旦那に援助するからこの際自分の一課を構えてみたらどうかと打診された勝蔵は家を出ることを決意する
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1982年放送の美女シリーズ第19弾。原作は江戸川乱歩の「湖畔邸事件」。ゲストは松原千明、野川由美子、平田昭彦など。あらすじ休養のため文代と小林少年を引き連れ白樺湖に向かう明智くん。そこで弁護士の上村(平田昭彦)に呼び止められる。決してここでゴジラ出まっせ、という相談ではない。上村は河野画伯(高橋昌也)に呼ばれ白樺湖に来ていた。画伯の娘・ゆかり(松原千明)と共に車に乗っていく。河野が上村を呼んだ理
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1964年出版の初長編。東京の下町工場を舞台に、耳の聞こえない青年の「声なき叫び」を描いた今なお今日性を持つ社会派ミステリの傑作。1965年に「この声なき叫び」のタイトルで松竹が映画化、主演は田村正和だった。1982年には火曜サスペンス劇場で「影なき殺意」のタイトルでドラマ化。泉ピン子、国広富之らが出演。2001年には「女と愛とミステリー」枠でドラマ化。かたせ梨乃、高橋かおり、河相我聞らが出演。あ
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1982年放送の美女シリーズ第18弾。原作は江戸川乱歩「蜘蛛男」。ゲストは萩尾みどり、蜷川有紀、早乙女愛、志麻いづみ、中村竹弥、中尾彬、山本學となかなか好み。あらすじ雨の降る日は犯罪が少ないと何の根拠があるのかわからんことをのたまう明智くんは困っていた玲子(萩尾みどり)を車に乗せる。女性には優しいのだ、明智くん。その女、玲子はヘアドレッサー(表現が古いな)。新人女優・山際洋子(売れそうにない名前だ
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1970年出版の短編集。表題作のほか、「乾いた女」「歪んだ娘」「夜が崩れた」「熱い死角」「殺意の背景」「ヤクザな妹」の計7編を収録。「死んだ夜明けに」はオール読物1967年7月号掲載。ぐれてる頃の仲間で今は三者三様の生き方をしている3人組。疎遠になる者もいれば腐れ縁あり、まじめになる者もいれば変わらない者ありといった具合。ところが、仲間の一人・佐度井が絞殺死体で発見される。事情を知りたがる石津と特
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