フリーライター Sakamoto Norio ブログ
1964年出版の作品。もともとは「黄色い杜」のタイトルで1962年~1963年に「婦人画報」に連載されたもの。「果実のない森」ではなく「花実のない森」が正しい。1965年に大映で映画化。若尾文子、江波杏子、船越英二らが出演。2017年にはテレビ東京系でドラマ化。東山紀之、中山美穂のダブル主演が話題を呼んだ。あらすじ貯金をしてやっとこさ車を買った会社員の梅木。ある夜、ドライブの帰りにヒッチハイクの男
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2010年出版の作品。フジの高嶋政伸主演「十津川刑事の肖像6」の原作。あらすじ編集者の井畑とカメラマンの亜紀は銚子電鉄の取材に。ところが、車内で亜紀がカメラを盗まれる。宿泊先で編集長に電話越しに怒鳴られていると、犬吠埼灯台で男の他殺体が発見されたのを知る。カメラを盗んだのはどうやらこの男のようで私立探偵と判明。さらにこの男に融資していた消費者金融の社長が東京で殺された。千葉県警と協力して捜査にあた
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2016年出版の法廷ミステリ短編集。「証言の森」「脊梁」「一年半待て」「晩景」「奇妙な被告」の5編を収録。あらすじ「証言の森」はオール讀物1967年8月号発表。戦前の裁判制度をとある事件を通じて描いた作品。妻殺しの嫌疑をかけられた夫が一審では無罪になるものの、二審では有罪になり、大審院で確定してしまう。ラストが意外性と皮肉に富んでいる作品。無実の罪で服役したほうが結果的に生き永らえる可能性のある時
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1987年出版のミステリ。1988年に土曜ワイド劇場で映像化。主演は多岐川裕美、他は高橋悦史、加藤治子、赤座美代子など。あらすじ不倫相手の眼科医の子供を妊娠した美紗。相手の二階堂は妻との離婚を真剣に考えていた。二階堂の妻は資産家の娘で、死別した前の夫との間にできた一人息子の東大進学だけを生きがいにしているような女だった。金の亡者のような母親と折り合いが悪く、やっと幸せを手に入れられると思った美紗だ
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1987年出版の作品。土曜ワイド劇場の鉄道捜査官シリーズ16の原作。ドラマのサブタイトルは「富士河口湖 同窓会ツアー連続殺人!山梨側から静岡側に瞬間移動!?富士山縦断ダイヤトリック!」伊勢・志摩は一切関係ない(笑)あらすじ三上部長に呼び出された十津川警部。元大臣の平山から旅行先の伊勢で失踪した娘の捜索を内密に依頼され、元部下で私立探偵の橋本に協力を要請。伊勢に向かった橋本は謎の女に尾行され、情報を
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1982年出版の作品。学校が抱える構造的な問題を描いた問題作。1984年に土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。柴田恭兵、かとうかずこ、伊東四朗らが出演。あらすじ舞台は東京・荒川区の中学。ある日、中学教師の笠原は自分が担任を受け持つ3年生のクラスの父親から息子のいじめの相談を受ける。笠原はいじめていた4人の生徒と向き合うが同僚の教師・詩子を除いて周りの教師は非協力的。そうこうしているうちにその生徒が自殺
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1965年出版の作品。もともとは「主婦の友」に連載されていた小説。映画化はないがテレビドラマ化は4回されている。あらすじ女子大を卒業して1年ぐらいが過ぎた頃、昌子は九州への旅に出た。阿蘇などを回り、楽しんでいたところふと知り合った堀沢と吉木の青年二人。昌子は経済官僚の堀沢と結婚することになるが、エリートの彼との生活は少しずつ揺らいでいく。味気ない日々を送る昌子は、自由奔放に日々を楽しむ妹の伶子をう
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1985年出版の短編集。表題作のほか、「殺しの慰謝料」「見事な被害者」「タレントの城」「落し穴」「死の代役」「ヌード協定」「闇の中の祭典」の計8編を収録。表題作「トンネルに消えた…」は珍しい左文字進の短編。若い女性が消えた謎のトンネルで、テレビ局が女性タレントを起用して謎を解こうとするのだが、その女性タレントも忽然と姿を消す。その謎を左文字進が解き明かすという話なのだが、これが陳腐すぎて「何それ?
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1966年出版の作品。1984年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。主演は梶芽衣子、長門勇、三浦リカなどが出演。あらすじ女に手の早い自動車教習所の指導員が殺害された。続いて物産会社の総務部長が映画館で毒殺される。被害者のポケットには前の事件の新聞の切り抜きが。被害者同士に交流はなく、捜査陣は翻弄される。さらにバーのマダムが自宅で絞殺される。被害者の自動車には「オバケのQ太郎」の落書きが。どんな動
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1997年出版の取調室シリーズ第3弾。同年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。いかりや長介主演の第7弾の原作で、ゲストは萩原流行だった。あらすじ佐賀県鳥栖駅で、女性警察官に保護された少女。不思議なことに彼女は三カ月前にも同じ場所に立っていた。その時は母親が迎えに来ていたが、今度は来ることがなかった。なぜなら母親は無残にも鳥栖市内の寂しい場所で焼き殺されていたからだった。東京からなぜ幼い少女は二度
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