フリーライター Sakamoto Norio ブログ

西村京太郎97「夜ごと死の匂いが」を読む

1985年初出の短編集。「夜ごと死の匂いが」「危険な賞金」「危険な判決」「危険なスポットライト」「狙われた男」「私を殺さないで」の計6編を収録。十津川警部も出てくりゃ秋葉京介も出てくる短編集。「夜ごと死の匂いが」は十津川&亀井コンビ。真夏の熱帯夜にボウガンで女性が撃たれる謎の連続殺人。被害者に共通点が見つからない。犯人の動機はいったい何なのか?--という話。「危険な賞金」は十津川警部短編初登場作。
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名作ミステリ・土屋隆夫「赤の組曲」を久々に読む

1966年初出の作品。昔火曜サスペンス劇場でドラマ化されてたような。北大路欣也さんが千草検事だったと思うけど。2005年にフジテレビでも西村雅彦さん主演でドラマ化。あらすじある日、千草検事は旧友の訪問を受ける。その男・坂口は大学時代ライバル校弓道部のキャプテンだった。話を聞くと妻が失踪したので所轄の署長を紹介してくれという。昨年、ひき逃げによって一人息子を失った坂口に同情する千草。彼を励まし紹介を
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伝説の始まり・刑事コロンボ1「殺人処方箋」を久々に観る

1968年製作の刑事コロンボ記念すべき第1弾。日本で初めて放送されたのは1972年のこと。あらすじレイ・フレミング(ジーン・バリー)は高名な精神科医。彼には若い女優の愛人がいるが、妻にバレて離婚をほのめかされる。もともと妻と結婚したのは金目当てだったフレミングはたまったもんじゃない。愛人を巻き込んでフレミングは妻殺しを計画する。愛人を妻に仕立ててまんまと計画は成功……したかに見えた。しかし、コロン
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名作海洋冒険小説・谷恒生「マラッカ海峡」を読む

1977年発表の海洋冒険小説。「喜望峰」と同時発売され、新人作家の二作同時書き下ろしデビューが話題を呼んだ。あらすじ横浜で起きた3件の連続殺人事件。現場近くに現れた謎の男は、一年前にマラッカ海峡で死んだと思われていた。その男の名は土岐雷介。マラッカの底に沈んだ百億の財宝の在りかを知っていた。ベトナム戦争の影で起きた事件と財宝を巡り、謎の特務機関、アメリカ情報部を巻き込み土岐との死闘が始まる。友人の
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渥美清主演・今井正監督「あゝ声なき友」を久々に観る

1972年公開の日本映画。「寅さん」の渥美清が自ら企画・主演した作品。監督は今井正、共演は田中邦衛、小川真由美、市原悦子など豪華。あらすじ戦争で全滅した部隊の中、病院に入院していたおかげでただ一人生き残れた男、西山(渥美清)。戦友の遺書を抱いて帰還した彼は、長い年月をかけて全国に散らばる戦友12名の遺書を配達していく――という話。感想最初に観た時から大好きな作品。渥美清の名演と今井正のいいところが
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女必殺拳シリーズ4・映画「女必殺五段拳」を観る

1976年公開の東映映画。女必殺拳シリーズ第4弾であり最終作。東映任侠映画で活躍した小沢茂弘監督最後の映画でもある。あらすじ男よりも武道に熱中する西陣織物問屋の一人娘、中川菊(志穂美悦子)。その彼女が麻薬取引に巻き込まれた沖縄出身の兄妹を救うべく、麻薬Gメンの高木(渡瀬恒彦)と共に撮影所に巣くう巨悪と対決する話。感想アクションだけでなく人間関係のアヤのつけ方がわかりやすい。副主演のミッチー・ラブと
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時代小説・金子成人「付添い屋・六平太 龍の巻 留め女」を読む

2014年の書き下ろし時代小説。名脚本家・金子成人さんが書いた初の小説で話題を呼んだ。あらすじ時は江戸・文政の頃。藩のお家騒動に巻き込まれ浪人となった過去を持つ秋月六平太。今では裕福な商家の子女の芝居見物などに同行する付添い屋稼業。お家騒動の中、非業の最期を遂げた父の再婚相手の連れ子である妹・佐和。彼女は六平太の再仕官を夢見て、自宅を守りながら六平太の生活を支えている。優れた剣術の腕を持ち人情にも
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女番長シリーズ3・東映映画「女番長ゲリラ」を観る

1972年の東映映画。女番長シリーズ第3弾。主演は毎度おなじみ杉本美樹、池玲子、ゲストは岡八郎、鳳啓介・京唄子、あがた森魚、カシアス内藤。あらすじどういうわけか左胸に入れ墨を入れた杉本美樹ら新宿赤ヘル団。新平家ブームに沸く京都にやってきて、観光客相手に荒稼ぎ。で、毎度おなじみ地元のスケバンと対決。タイマン勝負で勝つもののそれを認めない連中に囲まれる。そこに登場、元総番・池玲子が仲裁に入る。池玲子の
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石井輝男監督映画「黄線地帯」を観る

1960年の新東宝映画。主演は天知茂、吉田輝雄、三原葉子。いわゆる地帯シリーズ第3弾。あらすじ殺し屋の天知茂は無事依頼を済ませたが、待ち合わせのスナックに半金を取りにいくと相手はいない。おまけにパトカーがやってくる始末。要は裏切られたのだ。逃げる時に東京駅でダンサーの三原葉子を拉致。神戸行きの列車に乗るが、葉子と話していた恋人の吉田輝雄が追う。彼は新聞記者で葉子が応募したダンサーの仕事は、国際的な
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伝説の名作映画・今井正監督「真昼の暗黒」を久々に観る

1956年公開の独立プロ映画。実在の係争中だった事件を映画化し強烈なインパクトを残した。原作は正木ひろし弁護士の「裁判官」、脚本は橋本忍。まだ審理中の事件を映画化するとは何事か、と裁判所から圧力をかけながらも屈せず作り上げた。キネマ旬報ベストテン第1位。あらすじ瀬戸内のある村で老夫婦が殺害された。事件を担当した検事は複数犯と断定し、最初に捕まえた小島を拷問。彼はチンピラ仲間4人のうち植村を主犯と証
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