名作刑事ドラマ「Gメン’75」第238~240話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第80弾。

第238話「ジングルベルに呼ばれた幽霊」

ゲストは田中明夫、早川保、細川俊夫、大山いずみなど。

あらすじ

航空機疑獄事件の捜査に出ようとしていた津川警部補に、
知り合いの看護師・節子(大山いずみ)から電話がかかってきた。

「どうしても会いたい」と切羽詰まった様子の節子。
困った津川は、仕事が終わり次第アパートに寄ると約束するが、
それが果たされてはドラマが開始5分で終わってしまう。

疑獄事件の渦中にいた商社マンは謎の自殺を遂げ、
津川がアパートに行くと節子が何者かに殺害されていた。

捜査線上に浮かんだのは疑獄事件に絡むとみられる
政府高官・前島(早川保)の顧問弁護士・望月(田中明夫)。

津川は望月を追及するが、のらりくらりとかわされて――という話。


感想

第49話「土曜日21時のトリック」のリメイク的作品。
前作は暴力団壊滅作戦、本作は航空機疑獄事件。

時代的にはダグラス・グラマン事件の頃になんのかね。
渦中にいる商社マンが謎の自殺してましたわね、確か。

田中明夫さんは顔を見るたび
伊勢屋とか上総屋とか時代劇の悪徳商人を連想するけど、
こういう悪徳弁護士役も抜群に似合いますな。

取り調べのやり取りは前作に負けず劣らずだけど、
ラストの切れ味的なものは前作の方が上かなあ。
アリバイ崩し的な要素が、前作と比較して弱い感じ。
そのあたりが、ちともったいない。

第239話「親を撃ち殺す子供たち」

ゲストは吉田次昭、斉藤浩子、中島葵、土方弘、冷泉公裕など。

あらすじ

暴力団事務所に青年がライフルを持って押し入り、
一人に重傷を負わせてもう一人を人質にして
屋上に立てこもる事件が発生。

現場に到着した立花警部は、
その青年が知り合いの邦夫(吉田次昭)であることに気づく。

話を聞いてみると、妹・信子(斉藤浩子)が
ぐうたらな父親・藤作(土方弘)の借金のカタで
暴力団に連れ去られたらしい。

狙撃隊が雑居ビルを取り囲む中、
立花は二つの事件解決を図ろうとするのだが――という話。


感想

Gメンらしい話が炸裂する回。
そりゃ黒木警視も黒のハットかぶってわざわざ来ますわな。

鳩を大切にする兄妹とか、設定がいいですな。
土方弘さんなんかどちらかというと
サラ金取り立てなど妹連れ去る側の役が多かった人だけど、
こういうダメおやじ演らせても見事にハマりますな。

こういう話の若林豪さんは抜群にカッコいい。
声の通りというか、トーンがいいやね。
あれは何なんやろねえ、新国劇仕込みなんだろうか。
他の人には出せない味ですな。

ま、ラストはこうなるでしょうねえって感じ。
屋上は立てこもりというのだろうかって疑問あんだけど。
妹がそれほど目立たないのは、もったいないかな。

第240話「’80新春おせち料理毒殺事件」

ゲストは鳥居恵子、遠藤真理子、武知杜代子、沢井桃子、早崎文司など。

あらすじ

新春パーティーを開催して英気を養おうということで、
いつになく和やかなムードに包まれるGメン本部。

メンバーが揃って田口刑事が水上姉妹に頼んでいた
おせち料理を取り分け、乾杯も終わってさあ食べようとした時、
島谷刑事が連れてきた野良猫が黒木警視の車海老を横取り。

おおらかなボスはお構いなし。
しかし、野良猫にとっては構ってくれた方がよかった。
車海老をかじったその直後、即死してしまったからである。

和やかムードは一変、その後もGメンを狙って毒殺魔が襲いかかる。
捜査が進むにつれ、容疑者として浮かんだのは
汚職事件で謎の自殺を遂げた男の遺族だった――という話。


感想

夏木さん&鳥居さん&遠藤さんの晴れ着姿の華やかさ、
持ってきた野良猫&金魚&ハムスターが事件に絡むわ、
胃薬買いに行く黒木&立花とか、いろいろてんこ盛り。

普段ない場面の積み重ねで、正月らしさも出しながら
コメディ要素は極力抑えて汚職事件をぶち込む辺りはさすがGメン。

完全に逆恨みでGメンを狙う手口は
ずさんなようで確実性は意外に高いのかも。
常連ゲストによって、そこらへんは見事にカバー。

まあ、青酸ソーダ持ってGメン本部に乗り込まれても、って気はする。
ニトログリセリンとかじゃないとねえ、やっぱり。
そこまでの作りはなかなかイケてるだけに、
最後の方はちょっともったいない印象を受ける。

そしてラストは新春パーティーのやり直しなのだが・・・
終わり方もGメンらしいっちゃらしいのかな?
最近は連続ドラマも、そこまで季節感を出さないから
かえって新鮮かもねえ。

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