時代小説・笹沢左保「木枯し紋次郎(10)虚空に賭けた賽一つ」を読む

光文社時代小説文庫木枯し紋次郎第10弾。表題作のほか、「旅立ちは三日後に」「桜が隠す嘘二つ」「二度と拝めぬ三日月」の計4編を収録。巻末にはテレビシリーズ主演を務めた中村敦夫の解説がある。「虚空に賭けた賽一つ」は新テレビシリーズ第24話の原作。ゲストは弓恵子、橋本功など。ラストのどんでん返しと哀れさが心を打つ。「旅立ちは三日後に」は新テレビシリーズ第9話の原作。出だしの切り口が最後に回収される構成が
>>続きを読む

時代小説・笹沢左保「木枯し紋次郎(9)三途の川は独りで渡れ」を読む

光文社時代小説文庫木枯し紋次郎第9弾。表題作のほか、「鴉が三羽の身代金」、「四つの峠に日が沈む」「鬼が一匹関わった」の計4編を収録。「鴉が三羽の身代金」は新・テレビシリーズ第10話の原作。脚本が弟の中村勝行、演出は中村敦夫。兄弟でやるのってなかなかないのでは。牢破りをした8人が地元に関わりのある渡世人たち3人を人質に。身代金を出せというのだが、それぞれの縁あるものはみな知らん顔。そうこうするうちに
>>続きを読む

時代小説・笹沢左保「木枯し紋次郎(7)木枯しは三度吹く」を読む

光文社時代小説文庫木枯し紋次郎第7弾。表題作のほか、「唄を数えた鳴神峠」「霧雨に二度哭いた」「四度渡った泪橋」の計4編を収録。「唄を数えた鳴神峠」は紋次郎最大のピンチの話。他人の話を信じない紋次郎が狂女の言葉を信じ騙される展開。追っ手は24人。紋次郎はこの危機を乗り越えられるのか――という話。ここで連載はひとまず終わり、次の作品から復活することに。それが表題作の「木枯しは三度吹く」。登場の仕方と殺
>>続きを読む

さいとう・たかを「影狩り」を読む

1969年から1973年にかけて週刊ポストで連載された劇画。1972年に石原裕次郎主演で2度映画化。1983年、1992年にフジテレビでテレビドラマ化されている。あらすじと感想舞台は徳川時代。はっきりしないが後期。武士の権威は落ちつつもなんとか維持している時代。しかし、幕府の財政事情はひっ迫。えらいこっちゃというので取るべき政策はただ一つ。諸大名のあら捜しをして領地を没収し、幕府の直轄にすること。
>>続きを読む

夏樹静子「蒸発 ある愛の終わり」を読む

1972年出版の書下ろし長編。翌年、第26回日本推理作家協会賞を受賞。テレビドラマ化は意外と少なく、1986年フジ系列「金曜女のドラマスペシャル」の1回のみ。主演は市毛良枝、名高達郎。他に中尾彬、矢崎滋など。あらすじ札幌へ向かう旅客機の中から女性が忽然と消えた。幽霊騒ぎとなったこの事件で疾走したのは人妻・浅岡美那子。ベトナムで死亡が報じられながら奇跡的に生き残り帰国した「日本ジャーナル新聞」の記者
>>続きを読む

西村京太郎526「十津川警部 犯人は京阪宇治線に乗った」を読む

2013年出版の作品。動機をひらめく瞬間が印象的。あらすじ売れない役者同士の谷村有子と葛西信。二人は同棲していたのだが、ある日同時に連ドラの話が舞い込む。きっかけは有子が人気女優の新藤美由紀の運転免許証を拾ったこと。美由紀の本名が「谷村侑子」と一字違いであるのをいいことに、免停中の有子はその免許証に自分の写真を貼り使用していたのだ。ところが、有子は運転中に警察に捕まってしまう。あーあと思っていたと
>>続きを読む

岡部警部シリーズ・内田康夫「倉敷殺人事件」を読む

1984年初出の岡部警部シリーズ。浅見光彦でもなければ信濃のコロンボの話でもない。1987年にTBSでドラマ化、2006年にフジ、そして2017年にTBSと3回ドラマ化されている。と思ったら1989年に火曜サスペンス劇場でも映像化。タイトルが「吉備路殺人事件」だからわからなかったな。出演は加納みゆき、佐藤慶など。どんなドラマなんだろ。あらすじ夜の新宿で中年男が何者かに殺害された。男は「タカハシノヤ
>>続きを読む

時代小説・岡田秀文「関ヶ原」を読む

2013年出版の時代小説。あらすじ時は安土・桃山時代末期。天下人であった太閤秀吉の死去に伴い、起こるべくして起きた豊臣家の内紛。信長・秀吉に続き時代の覇権を握ろうとする徳川家康。豊臣家の恩顧に報いるべくそれを阻止せんとする石田三成。時には計略を用い、時には予想外の展開に驚きながら二人は関ヶ原での対決に向けて動き、周囲はそれぞれの思惑を抱え付いていく。時の流れとはいえ、かつて我が子同様に可愛がった武
>>続きを読む

松本清張対談集「発想の原点」を読む

1977年初版の対談集。メンバーは佐野洋、五木寛之、井上ひさし、筒井康隆。いずれも時代を作ったお方達ばかり。佐野洋との対談は「小説推理」昭和51年6・7月号から。推理小説こそ文章が大切というところが深い。面白いのは本人は「点と線」を書いてる時、嫌でしょうがなかったらしい(笑)どちらかといえば同時期書いていた「眼の壁」の方に気持ちがいっていたそうだ。作ってもいいこと、いけないことなんてのは今日でも同
>>続きを読む

名作冒険小説・志水辰夫「裂けて海峡」を久々に読む

1983年出版の冒険小説。デビュー作「飢えて狼」の次の作品。このあと「背いて故郷」が出ていわゆるシミタツ節が有名となっていく。あらすじ船会社を経営している長尾。老朽貨物船が一隻だけの零細企業だが、その船が大隅海峡沖で忽然と姿を消してしまう。船には長尾の弟・文治も乗っており、乗組員6人とともに遭難していた。遺族への弔問と謝罪の旅を続けていた長尾は、最後となる榊原の出身地である大隅半島の漁村に。ところ
>>続きを読む

記事作成・ライティングに関するお問い合わせ・ご相談

コピーライター育成オンラインアカデミー

ページトップに戻る