西村京太郎18「鬼女面殺人事件」を読む

1973年に刊行された長編伝奇ミステリ。まだトラベルミステリー書くより5年ほど前。映像化はまだなし。以前読んだ「幻奇島」や「南神威島」に連なる作品。あらすじ新幹線の車中で男が死亡。ポケットからはアカベと呼ばれる真っ赤な花と湯山仁三郎という弁護士の名刺が。アカベはかつて流人の島だった愛知県の孤島・恩根島のみに咲くという。偶然となりに座っていた弁護士の中原正弘は男が言い残した「早くしないと妹も・・・」
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内田康夫短編集「死線上のアリア」を読む

電車に乗っている間はヘビメタを聞きながら読書。昨日今日で内田康夫「死線上のアリア」を読んだ。あらすじと感想内田康夫さんといえば浅見光彦シリーズ。いろんな役者さんが演じているが、やっぱり最初の火曜サスペンス劇場でやった水谷豊が一番じゃないかなあ。まだ今の相棒みたいな感じでは全然ない時代。刑事貴族の頃かな。好評だったんだけど突如終了。理由は確かエナメル靴を履くのがイメージと違うという話だった気がする。
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岬シリーズ1・笹沢左保「他殺岬」を読む

笹沢左保といえば中村敦夫主演で大ヒットした「木枯し紋次郎」が有名だが、その他にもたくさんの作品を生み出している。江戸川乱歩賞最終選考に残った「招かれざる客」でデビューし、「突然の明日」などムーディな感じの本格ミステリを次々と発表。土曜ワイド劇場で映像化されたタクシードライバー夜明日出夫の生みの親でもある。そういえば昔住宅地図の仕事をやっていた時にどこだったか忘れたが「夜明」って表札見た覚えがある。
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和久峻三「東京インフェルノ」を読む

閉店セールで買い込んだうちの一冊、和久峻三の「東京インフェルノ」を読む。映画「タワーリング・インフェルノ」をすぐさま連想したが、関連性は全くない(当たり前か)。「屈強な主人公が漆黒の御前崎海岸で一人の女性を救出する。全国に膨大な信者を持つ新興宗教の教祖が発した東海・関東大地震の予言は現実になりそうな予感があった。東京サミットを数日後に控える中、気象庁地震観測室のデータに兆候が現れていたのである。緊
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西村寿行「霖雨の時計台」を読む

西村寿行「霖雨の時計台」。1983年の作品。あらすじと感想当時「火曜サスペンス劇場」で田中邦衛主演でテレビドラマ化された。再放送で観て印象に残っていたので覚えている。このブログを書くまでずっと「きりさめの時計台」と思っていた。勘違い。正しくは「りんう」である。ちなみに、霖雨とは何日も降り続く雨、ながあめということである。内容は死刑執行まで5日と迫った男の無実を信じ、単独でそれを証明しようとする刑事
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大藪春彦「餓狼の弾痕」を読む

今日の読書は大藪春彦「餓狼の弾痕」。1994年発刊のかなり後期の作品。あらすじと感想高校時代、「野獣死すべし」「蘇る金狼」「女豹の掟」とか授業中に読んでた。角川文庫のカバーがかっこよかったなあ。1996年に61歳で亡くなった大藪春彦。うちの死んだ親父と同い年か。早逝なのにたくさんの作品がある。自分41だけど今から20年でこんなに作品出せるだろうか。デビュー作「野獣死すべし」以来貫かれている巨大な権
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刺激抜群の西村寿行「症候群」を読む

今日読み終わったのが西村寿行「症候群」。映画にもなった「君よ憤怒の河を渉れ」が有名。それまで冒険小説は書いてなかったらしいけどこの作品をきっかけに一躍ベストセラー作家にのし上がる。人間何が幸いするかわからん。角川映画好きの人なら「化石の荒野」とかもそうですな。あらすじと感想「症候群」は短編集で表題その他計6作品。なかにはこんな漢字知らんぞというのを使用したタイトルもある。べしみとか(やまいだれに中
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西村京太郎25・初期代表作「幻奇島」を読む

ミステリーのジャンルの1つに「孤島もの」がある。横溝正史「獄門島」始め数々の作品があり、その島の風習などを背景に独特のムードがあるジャンルだ。もの書きにとって「孤島もの」「雪に閉ざされた山荘もの」は一度は書いてみたいものだ。西村京太郎も「南神威島」「鬼女面殺人事件」などの島ものを書いているが「幻奇島」もそれらに連なる一冊で文明と信仰がテーマになっている。映像化はまだなし。あらすじと感想特にびっくり
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江戸川乱歩賞を受賞した高校野球ミステリー「白色の残像」

高校野球の名門校であるPL学園が部員募集を停止するということで話題になっている。教団の信者でなければならないだのなんだので、結局監督が見つからないからやむなくということらしいが、高校野球は教育の場であることを忘れてるんじゃないだろうか。他の学校を見ても体罰やいじめ、野球留学に関する利権など様々な話題が尽きないものだが、第34回江戸川乱歩賞を受賞した坂本光一の「白色の残像」はそんな高校野球の世界を描
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