土屋隆夫「午前十時の女」を久々に読む

表題作のほか、「異説・軽井沢心中」「沈黙協定」
「虚実の夜」「青い帽子の物語」「七歳の告白」
「動機と機会」「変てこな葬列」の計8編を収録。

バラエティに満ちた作品群を収録した短編集。
どんでん返しからユーモア的なもの、心理サスペンスなどさまざま。

「青い帽子の物語」は1962年にテレビドラマ化。
見る方法がないわねえ。

「異説・軽井沢心中」は有島武郎の心中事件の真相を追いつつ、
フィクションのどんでん返しがハマっている感じの作品。

結構実在の文学者を取り上げてんのよね、芥川龍之介とか。
そういう短編の作り方もアリかも。

「虚実の夜」なんかは結構好みの方。
こういうトリックは今でも使えそうな気がするけど。

「七歳の告白」は七歳なのでひらがなが多いわけだが、
それだけにより恐怖感と哀しみが増しているというか。

表題作「午前十時の女」はシンプルな構成。
シンプルなだけに技術が問われるし、
背景を浮き彫りにするにはこういう構成の方がスッキリしていいかもしれない。

ま、技術は大事ということをあらためて認識。

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