笹沢左保「さよならの値打ちもない」を久々に読む

1972年出版のラブサスペンス。
人気絶頂期の一冊。

あらすじ

五味川大作はある大手企業の営業部長。
社長の一人娘である妻・澄江と結婚し、異例の早さで得た地位だった。

その澄江が自分の代わりに行ったマドリードで殺害される。

犯人も動機も不明で迷宮入りも噂される。
大作のもとに届いた最後の絵ハガキには、
旧友と偶然に出会ったことが楽し気に書かれていた。

何とか手がかりを得ようと考えた大作は、
その旧友を探し出すが、彼女は2年前に自殺していた。

澄江が出会った女性とは誰だったのか?

とまどう大作の前に一人の美女が現れた。
だが、それは新たな殺人のプロローグに過ぎなかった――という話。


感想

設定と手がかりの妙が楽しめる一冊。
特に絵ハガキがあっと言わせてくれる。

さすが本格とロマンの融合を目指した著者らしい作品。

ただ、犯人はそう難しくはない。
また、大作はもっと妻の事件を真面目に追わんかいと思えてくる。

話がそれちゃうんだよねえ。
もっと妻の事件を追っているうちに、みたいな展開ならなあ。

ノレそうでノレないもどかしさがある。
そこがもったいないかな。

タイトルとかラストシーンとかは好きだけど。
2時間サスペンス向きの作品。

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