1965年出版の長編時代小説。
あらすじ
時は徳川四代将軍・家綱の治世。
戦国の世を忘れたというには早すぎる時代、
しかし巷には浪人が溢れて鬱屈したものが溜まっていた頃。
そんな時、女遊びが高じて扶持を失っていた浪人・伊吹進二郎は、
ひょんなことから芝居小屋を根城にしている群盗の一味に加わることに。
表向きは座長だが裏では頭目の草間匡助、
舞台で踊る一方、手癖の悪い若衆・春日千之介を筆頭に、
天草の乱の残党や一癖も二癖もありそうな浪人たちがうようよ。
こんなご時世やってられっかとばかり、太く短くいったんで集団。
ところがある時、日本橋の豪商・くじら屋に押し込んだところ、
誰かの密告により捕り方に囲まれ窮地に。
しかしその時、襲ったはずのくじら屋から招き入れられた一同は――という話。
感想
おもろい。ミステリー仕立てでもあり、グイグイ読める。
なんちゅうても、それぞれのキャラがいいし、展開が上手い。
まあ、広げ過ぎっちゃ広げすぎかもしれんけど。
しかし、くじら屋を襲ったとこから紀州藩や明国の話まで行くのが凄い。
密告者は誰か、幕府の犬は誰かっても上手いことなってる。
温故知新というけど、いいものは常に新しいというのがよくわかる作品。