フリーライター Sakamoto Norio ブログ
1973年公開の東映ポルノ時代劇。タイトルの付け方がいかにも東映。ポルノ時代劇って。原作は「子連れ狼」の小池一夫。漫画原作者の偉大なる先人の一人。主演は丹波哲郎。名前は明日死能! なんとまあアナーキーな。丹波さん本人が原作の熱狂的ファンだったらしい。公開当時「最も狂った映画」とまで評されたそうだ・・・ あらすじと感想忘八というのはそもそもどういうことかというと「忘」という字は「忘れる」ということで
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時代劇映画数々あれど映像も内容も異色だな~と思った作品が1962年公開の小林正樹監督「切腹」。あらすじと感想黒澤明監督の「用心棒」や「椿三十郎」が公開され大ヒットしていた時代。娯楽色満載でこれらの作品は今観ても面白いですが、そんな頃に武士社会のもつ矛盾や虚飾、偽善など暗い部分を告発するかのような反娯楽時代劇を作ったところが新しいな~と思うわけです。主人公の仲代達矢、三国連太郎、丹波哲郎に中谷一郎と
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青春映画の傑作と言われる作品は数々あれど「アメ・グラ以前、以後」という言葉ができたぐらい後世に多大な影響を与えた作品がジョージ・ルーカスの出世作である1973年製作の「アメリカン・グラフィティ」です。あらすじと感想舞台は60年代初頭、アメリカの地方都市。明日の朝、都会の大学に旅立つ2人を軸にケンカ、酒、路上でのカーレース、恋人との別れなど青春の一夜の様子がオールディーズをバックに描かれます。ジョー
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1966年公開の東映時代劇映画。長谷川伸原作、監督は極端なローアングルとクローズアップが特徴の加藤泰。主演は中村錦之助、脇は東千代之介に渥美清、女優陣は池内淳子、三原葉子といった面々。あらすじ弟分の朝吉(渥美清)を抗争の犠牲にしてしまった沓掛時次郎(中村錦之助)。鴻巣一家に草鞋を脱ぎ、一宿一飯の義理で敵対する三蔵(東千代之介)を斬る。今際の際の頼みで、時次郎は三蔵の女房・おきぬ(池内淳子)と息子・
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1968年公開の東映任侠映画。あの作家三島由紀夫が絶賛。監督山下耕作、脚本笠原和夫のゴールデンコンビ。主演は鶴田浩二、助演は若山富三郎、名和宏。悪役は金子信雄で女優陣は藤純子と桜町弘子。任侠映画の美学の頂点を極めた、博奕打ちシリーズ第1作。あらすじと感想何の世界でも人間はしがらみの中で多かれ少なかれ生きているもの。しかし、やくざの世界では特に顕著といえる。墓地での雨の中のシーン、鶴田浩二が若山富三
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日本映画ベストテンとか時々特集がありますが必ずといっていいほど1位に輝いてきたのがこの黒澤明「七人の侍」です。あらすじと感想劇場公開されたのは昭和29年(1954年)。この年のキネ旬ベストテン第3位、ベネチア国際映画祭銀獅子賞に輝いております。ちなみにキネ旬ベストワンは木下恵介「二十四の瞳」、5位には溝口健二「近松物語」など名作ぞろいです。「七人の侍」は後に西部劇「荒野の七人」としてリメイクされる
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高校野球の名門校であるPL学園が部員募集を停止するということで話題になっている。教団の信者でなければならないだのなんだので、結局監督が見つからないからやむなくということらしいが、高校野球は教育の場であることを忘れてるんじゃないだろうか。他の学校を見ても体罰やいじめ、野球留学に関する利権など様々な話題が尽きないものだが、第34回江戸川乱歩賞を受賞した坂本光一の「白色の残像」はそんな高校野球の世界を描
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時々観たくなる刑事コロンボ。今日は「歌声の消えた海」。1975年製作の第29弾。一番最初に観た刑事コロンボなので思い出の作品。確か水曜ロードショーで観たんだよねえ。あらすじ「かんづめ買ってメキシコに行こう」のキャンペーンに見事当選したコロンボ夫妻。嫁の顔は相変わらず出てこんけど、豪華客船に乗り込みアカプルコへ出発。しかし、コロンボに休暇などあろうはずもなくショーダンサーの女が拳銃で撃たれ殺害される
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昨夜は(というより今朝か)バーで酒を飲み、ギターを弾き歌い、知らない人にお金をもらい、朝8時に寝て夕方6時まで爆睡し、やっと目が覚めてきた。バーに行ってかならずシメで飲むのはギムレット。ハードボイルド好きの人なら誰でも知ってるであろうレイモンド・チャンドラー「長いお別れ」に出てくる有名なセリフ「ギムレットには早すぎる」。ま、それに影響されて飲み始めたのが最初でして。ハメット、ロス・マクドナルドと並
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何を言っとるんだお前はと言われそうだが。あれはホームドラマだろうと。ダスティン・ホフマンとメリル・ストリーブ、そして子役のジャスティン・ヘンリーが抜群に可愛かった名作なんだけど何も裁判ものだけが法廷シ-ンがあるわけではないんだなこれが。あらすじと感想離婚した夫婦が子供の親権を巡ってお互いが裁判を起こすわけですが、弁護士が自分の依頼人を勝たせたいから相手の事をボロクソに言うんですよね。そりゃそうだ、
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