フリーライター Sakamoto Norio ブログ
正月はどことも雪で大変とのことで。クソ寒いし布団の中で箱根駅伝を見て昼前からノコノコ起きる寝正月を過ごし、気がつけば休みも残り一日。ボロプリンターと格闘しながらシナリオを印刷し読み返す。まったく気に入らず頭からやり直し。そんな事をしながら昨日は新春時代劇「大江戸捜査網」を観た。昔よく再放送をやってたので話の流れはわかるわいな。日本版「スパイ大作戦」というか「アンタッチャブル」というべきか。最初は杉
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今日読み終わったのが西村寿行「症候群」。映画にもなった「君よ憤怒の河を渉れ」が有名。それまで冒険小説は書いてなかったらしいけどこの作品をきっかけに一躍ベストセラー作家にのし上がる。人間何が幸いするかわからん。角川映画好きの人なら「化石の荒野」とかもそうですな。あらすじと感想「症候群」は短編集で表題その他計6作品。なかにはこんな漢字知らんぞというのを使用したタイトルもある。べしみとか(やまいだれに中
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ミステリーのジャンルの1つに「孤島もの」がある。横溝正史「獄門島」始め数々の作品があり、その島の風習などを背景に独特のムードがあるジャンルだ。もの書きにとって「孤島もの」「雪に閉ざされた山荘もの」は一度は書いてみたいものだ。西村京太郎も「南神威島」「鬼女面殺人事件」などの島ものを書いているが「幻奇島」もそれらに連なる一冊で文明と信仰がテーマになっている。映像化はまだなし。あらすじと感想特にびっくり
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1973年公開の東映ポルノ時代劇。タイトルの付け方がいかにも東映。ポルノ時代劇って。原作は「子連れ狼」の小池一夫。漫画原作者の偉大なる先人の一人。主演は丹波哲郎。名前は明日死能! なんとまあアナーキーな。丹波さん本人が原作の熱狂的ファンだったらしい。公開当時「最も狂った映画」とまで評されたそうだ・・・ あらすじと感想忘八というのはそもそもどういうことかというと「忘」という字は「忘れる」ということで
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時代劇映画数々あれど映像も内容も異色だな~と思った作品が1962年公開の小林正樹監督「切腹」。あらすじと感想黒澤明監督の「用心棒」や「椿三十郎」が公開され大ヒットしていた時代。娯楽色満載でこれらの作品は今観ても面白いですが、そんな頃に武士社会のもつ矛盾や虚飾、偽善など暗い部分を告発するかのような反娯楽時代劇を作ったところが新しいな~と思うわけです。主人公の仲代達矢、三国連太郎、丹波哲郎に中谷一郎と
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青春映画の傑作と言われる作品は数々あれど「アメ・グラ以前、以後」という言葉ができたぐらい後世に多大な影響を与えた作品がジョージ・ルーカスの出世作である1973年製作の「アメリカン・グラフィティ」です。あらすじと感想舞台は60年代初頭、アメリカの地方都市。明日の朝、都会の大学に旅立つ2人を軸にケンカ、酒、路上でのカーレース、恋人との別れなど青春の一夜の様子がオールディーズをバックに描かれます。ジョー
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1966年公開の東映時代劇映画。長谷川伸原作、監督は極端なローアングルとクローズアップが特徴の加藤泰。主演は中村錦之助、脇は東千代之介に渥美清、女優陣は池内淳子、三原葉子といった面々。あらすじ弟分の朝吉(渥美清)を抗争の犠牲にしてしまった沓掛時次郎(中村錦之助)。鴻巣一家に草鞋を脱ぎ、一宿一飯の義理で敵対する三蔵(東千代之介)を斬る。今際の際の頼みで、時次郎は三蔵の女房・おきぬ(池内淳子)と息子・
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1968年公開の東映任侠映画。あの作家三島由紀夫が絶賛。監督山下耕作、脚本笠原和夫のゴールデンコンビ。主演は鶴田浩二、助演は若山富三郎、名和宏。悪役は金子信雄で女優陣は藤純子と桜町弘子。任侠映画の美学の頂点を極めた、博奕打ちシリーズ第1作。あらすじと感想何の世界でも人間はしがらみの中で多かれ少なかれ生きているもの。しかし、やくざの世界では特に顕著といえる。墓地での雨の中のシーン、鶴田浩二が若山富三
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日本映画ベストテンとか時々特集がありますが必ずといっていいほど1位に輝いてきたのがこの黒澤明「七人の侍」です。あらすじと感想劇場公開されたのは昭和29年(1954年)。この年のキネ旬ベストテン第3位、ベネチア国際映画祭銀獅子賞に輝いております。ちなみにキネ旬ベストワンは木下恵介「二十四の瞳」、5位には溝口健二「近松物語」など名作ぞろいです。「七人の侍」は後に西部劇「荒野の七人」としてリメイクされる
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高校野球の名門校であるPL学園が部員募集を停止するということで話題になっている。教団の信者でなければならないだのなんだので、結局監督が見つからないからやむなくということらしいが、高校野球は教育の場であることを忘れてるんじゃないだろうか。他の学校を見ても体罰やいじめ、野球留学に関する利権など様々な話題が尽きないものだが、第34回江戸川乱歩賞を受賞した坂本光一の「白色の残像」はそんな高校野球の世界を描
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