フリーライター Sakamoto Norio ブログ

影丸穣也傑作選「戦国くノ一伝」を読む

「戦国くノ一伝 秀吉を狙う女」と「武士道剣風伝 鬼が斬る!」の2本収録。上記のは戦国くノ一伝だけと思うけど。影丸さんといえばこのお方が横溝正史の「八つ墓村」を劇画化したことが70年代半ばからの横溝正史ブームに繋がったことで知られている。物語は秀吉暗殺の野望に燃える伊賀忍・くノ一の風子の活躍を描くもの。敵味方でありながら絆がある石川五右衛門も登場する。それもこれも信長が伊賀忍を殲滅せんとしたことが遠
>>続きを読む

西村寿行「化石の荒野」を読む

1976年出版の作品。1982年に角川映画・主演渡瀬恒彦で映画化。見事にコケた。しばたはつみの主題歌「化石の荒野」は名曲。あらすじ警視庁の刑事である仁科草介はある日、2人の男に連れ去られる。気が付くと目の前には死体、使用されたのは自分の拳銃。殺人刑事の汚名を着せられ逃亡する仁科。誰が何の目的で俺を罠に陥れたのか。そんな仁科にCIAが接触し、5万ドルの報酬で奇妙な仕事を依頼。それは全国の山岳地帯で「
>>続きを読む

西村京太郎98・「臨時特急『京都号』殺人事件」を読む

1985年出版の作品。1996年に土曜ワイド劇場で「寝台特急『北斗星』殺人事件」として映像化。記念すべき北条早苗刑事初登場作品ともいえる(もっともこの時の表記は北原早苗)。あらすじ大会社ワールド時計に家族殺害の脅迫状が届く。ワールド時計の社長・楠木は一人娘のかおりが臨時特急京都号で京都に行くのでガードしてほしいと知り合いの三上刑事部長に依頼する。それを受けて三上の遠縁にあたる三沢刑事と3カ月前に配
>>続きを読む

2時間サスペンス原作・西村京太郎229「愛と悲しみの墓標」を読む

1995年出版の作品。2003年に土曜ワイド劇場で、2007年にTBSでテレビドラマ化。あらすじ独身の実業家が毒殺され、残された3人の愛人に容疑がかかる。相続権はなくても、もし彼の子供を妊娠していれば莫大な遺産が手に入るからだ。十津川警部と亀井刑事は愛人の一人で一番目立つ、モデルの藤原さつきを尾行。ところが、部下に尾行させていた愛人の一人、早見友美が殺害される。しかも、容疑者として逮捕されたのは自
>>続きを読む

西村京太郎37「炎の墓標」を読む

1978年出版の十津川警部もの。初期の社会派作品群を彷彿とさせる内容。映像化はまだなし。あらすじマンモス・タンカーの爆破中止と引き換えに百万ドルを要求する脅迫電話が新太平洋石油にかかってきた。それをインドネシア、バリ島のデンパサールにある小さな商会に振り込めという。十津川警部と亀井刑事が急行するが巧妙な犯人の罠でタンカーは爆破される。続いて親会社の会長が誘拐され身代金は同じく百万ドル。振込先も同じ
>>続きを読む

アガサ・クリスティ原作映画「ナイル殺人事件」を久々に観る

1978年のアメリカ・イギリス合作映画。当時の金で1700万ドルをかけた豪華作品。原作はミステリーの女王アガサ・クリスティ「ナイルに死す」。あらすじと感想監督は「タワーリング・インフェルノ」ジョン・ギラーミン。脚本は「暗くなるまで待って」「探偵スルース」の劇作家、アンソニー・シェファー。音楽は「太陽がいっぱい」「ロミオとジュリエット」ニーノ・ロータ。主演はポアロを映画で演じる4人目の男、ピーター・
>>続きを読む

名作サスペンス映画「合衆国最後の日」を久々に観る

1977年公開のアメリカ映画。監督はおなじみロバート・アルドリッチ。出演はバート・ランカスター、リチャード・ウィドマーク、チャールズ・ダーニング、バート・ヤング、ジョセフ・コットンなど。あらすじ1981年11月、日曜日の朝――。デル(バート・ランカスター)たち刑務所から脱獄したばかりの4人が軍のトラックを乗っ取り軍服姿で近くのミサイル基地に侵入した。デルは侵入の際、計画に向かないとみた男を非常にも
>>続きを読む

伝説のアメフト映画「ロンゲスト・ヤード」を久々に観る

1974年のアメリカ映画。主演は当時男性路線映画の新しいヒーローとして売れまくっていたバート・レイノルズ。監督はロバート・アルドリッチ。あらすじポール(バート・レイノルズ)はかつてのアメフト花形クォーターバック。しかし、たかっていた金持ち女の車を盗んで堀の中へ。刑務所長ヘイゼンは配下の看守たちのアメフトチームを全米一にすることに異常な執念を燃やしている男。ポールの姿を見つけコーチを依頼するが、ポー
>>続きを読む

松本清張映画「眼の壁」を観る

1958年公開の松竹映画。監督・大庭秀雄、主演・佐田啓二という「君の名は」コンビ。手形のパクリ詐欺という経済犯罪を扱ったところが新しかった。あらすじ昭和産業の会計課長が手形のパクリ詐欺にひっかかってしまい自殺。事の詳細を綴った遺書を受け取った中井貴一のおとっつあん佐田啓二は上司の無念を晴らすべく犯人を追い始める。事件を追ううちに金融業者の社長秘書に恋をし友人の新聞記者の協力を得ながら真相に近づいて
>>続きを読む

エラリー・クイーン原作・日本映画「配達されない三通の手紙」を久々に観る

1979年公開の松竹映画。原作はエラリー・クイーンの「災厄の町」。監督は野村芳太郎、脚本は新藤兼人。出演は栗原小巻、松坂慶子、小川真由美、竹下景子など女優を中心に豪華な面々。あらすじ日本文化の研究のためにアメリカから叔父(佐分利信)を訪ねてきた若者ボブ(蟇目良)。叔父の家は山口県萩市の名家で、麗子(小川真由美)、紀子(栗原小巻)、恵子(神崎愛)の美しい三姉妹がいた。紀子は藤村(片岡孝夫)と婚約して
>>続きを読む

記事作成・ライティングに関するお問い合わせ・ご相談

コピーライター育成オンラインアカデミー

最近の投稿

テーマ別

ページトップに戻る