デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第82弾。
ゲストは岩本多代、桜井浩子、小鹿番、小林綾子など。
あらすじ
借金を巡ってホステスが風俗嬢を刺殺した事件。
この事件の容疑者・和代(岩本多代)は、
田口刑事の高校時代の恩師だった。
和代が殺したとはどうしても思えない田口は、
黒木警視正に掛け合って独自捜査を開始する。
和代と被害者の間に接点が見当たらないことを掴んだ田口は、
それぞれの部屋に飾ってあった写真の傷に着目して――という話。
感想
高校時代、退学になりかけた自分を
救ってくれた恩師のために無実を証明しようとする田口刑事。
Gメンというよりは太陽にほえろチックな感じ。
ベタな設定と言えばそれまでだが、
まあこういう設定自体はなんやかんやでノレる。
岩本多代さんみたいな教師っているよね。
なんか理科とか教えてそうな感じの。
こういう話は回想シーンも大事だけれど、
なんちゅうか「それいる?」みたいなケースも多い。
どうしても話が一回切れちゃう印象になったりする。
そういう点では、まだいい方かなあ。
意外性はもっと欲しかった感じの回。
ゲストは小池朝雄、有吉ひとみ、川合伸旺、原口剛、遠藤征慈など。
あらすじ
立花警部と同期の毛利警部(原口剛)が
団地の屋上から転落死した。
相談したいことがあると連絡を受けていた立花は、
殺人事件であることを確信するが、
毛利の妻・治子(有吉ひとみ)によれば
署は自殺と断定したとのこと。
中野坂の工藤署長(川合伸旺)に直談判した立花は、
定年間近の阿部刑事(小池朝雄)と一緒に捜査を開始。
しかし、重要な証人が一人また一人と消されていき――という話。
感想
警察の中の警察であるGメンらしい話。
もっともラストはこうなるだろうと想像はつく。
常連ゲスト&河合さん、相馬さんも登場し、
画面がなかなか濃くてええですな。
圧力があろうと「これはGメンとしての正式な仕事だ」
と言い切る黒木警視正は上司の鏡。
やる時はやる男。こういうのは丹波さんならでは。
休暇届出せって話はいくらでもあるけど、
休暇届必要なくなったって話はかなり珍しい。
小池さんもこの頃は結構好々爺的な役が多かったのかな。
刑事コロンボもやってた頃だし。
まだ50歳にもなってないはずだけど。
特捜最前線での船村刑事との丁々発止が印象的。
小池さんが亡くなった時って、
自分らまだ小学生だったような気が。
昭和は遠くになりにけり。
ゲストは楠田薫、細川俊夫、志方亜紀子、山谷初男など。
あらすじ
粉雪の舞う夜、血がついて意識もうろうとしている
女子高生・リカ(志方亜紀子)を助けた津川警部補。
同じ境内には、多数の傷を受けて死んでいる女子高生の遺体が。
二人は受験勉強のため、一緒にいたところを
突如何者かに切りつけられたという。
容疑者として一人の男が浮かび上がるが、
なんとその男はリカの実兄・政彦(野上祐二)。
犯行を自供する政彦だが、津川はその内容に疑いを持ち――という話。
感想
受験の時期にこういう話をかますところがさすがGメン。
受験ノイローゼ的なことが社会問題化していた時期で、
金八先生もその手の話がありましたわな。
落としどころが難しい内容ではあるけど、
うまいことまとまっている気がする。
今はどうなんやろねえ、学歴信仰も薄らいではいるんかね。
競争社会というより格差社会が拡がってるだけって気がするけど。
リカの祖父役の細川俊夫さんは、
丹波さんいわく、めちゃくちゃ喧嘩が強いらしい。
『大俳優 丹波哲郎』だったかな、そこで書いてた気が。
時代劇のイメージも強いですな、藩主とか。
現代の受験サスペンスなんか書いてみたい。