ドラマ原作・笹沢左保「真夜中の詩人」を読む

1972年出版の長編ミステリ。1982年に火曜サスペンス劇場でテレビドラマ化。出演はいしだあゆみ、山口崇、山口いづみ、北村和夫など。タイトルは『誘拐の報酬』。観たいなあ。あらすじ平凡なサラリーマン・浜尾洋一郎の妻・真紀。一人息子の純一を産んで幸せに暮らしていた。妹・由美は全国的規模の老舗デパート・江戸幸の社員。ある日、その江戸幸の孫、和彦が誘拐され大騒ぎに。しかし、犯人側からは何の要求もなく時間だ
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乱歩賞作家・井沢元彦「忠臣蔵 元禄十五年の反逆」を久々に読む

1992年出版の歴史ミステリ。毎度おなじみ忠臣蔵の謎を劇作家が解き明かしていく話。あらすじ若き劇作家、道家和彦。いまさら忠臣蔵でもあるまいに、と思いながら食っていくためには仕方がない、忠臣蔵のそもそもを探り始める。なぜ浅野内匠頭は刃傷に及んだのか?どうして大石内蔵助は討ち入りを決断したのか?忠臣蔵の真相に近づくうちに道家の身にも危険が――という話。感想道家の身に危険が及ぶミステリは正直どうでもいい
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歴史短編集・松本清張「増上寺刃傷」を読む

初期に書かれた歴史短編集。表題作のほか、「願望」「奉公人組」「乱気」「雀一羽」「疑惑」「西蓮寺の参詣人」「贋札つくり」「明治金沢事件」の計9編を収録。あらすじ(増上寺刃傷)三代将軍家光の死去に伴い、殉死した幕閣は10人を超えた。そんなルールはどこにもありはしないのだが、大恩を受けて出世しておいて何事かという世間体がそうさせてたのである。ところがいつの世にもそんなもんたまったもんではないと考える人が
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名作ハードボイルド・生島治郎「男たちのブルース」を読む

1970年出版の長編ハードボイルド。同年にテレビドラマ化。連ドラだったのね。出演は芦田伸介、田村正和、加賀まりこ、水野久美など。脚本は倉本聰。なかなか豪華なメンバーじゃないの。DVD出してくれんかねえ。あらすじ終戦直前に特攻隊の出撃命令を任務で伝えたことで何人かの若者を死に追いやってしまった傷痕を胸に秘め、今は横浜の歓楽街でクラブ経営者として過ごしている泉一。かつての上司や部下が変貌を遂げる中、泉
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伝説の本格トラベルミステリ・島田荘司「死者が飲む水」を久々に読む

1983年初出の作品。その際のタイトルは「死体が飲んだ水」。1987年に現在のタイトルに改題、2008年には改定完全版が発刊された。あらすじ定年間近の札幌署の刑事・牛越。突如降ってわいた実業家殺しに当初は仕方なしに捜査するも、その複雑怪奇さに興味を覚え、いつしかこれを解決することが使命となってくる。事件は元官僚で天下りしていた実業家・赤渡がバラバラ死体となって二つのトランクに詰められ、家族のもとに
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ハードアクション小説・西村寿行「梓弓執りて」を読む

1979年刊行の長編ハード・アクション。著者史上最弱?といってもいいぐらいのキャラクターが登場。あらすじ外科医として働いていた徳田兵介。ある日、肋骨を折った暴力団の牛窪の手術を行った。しかし、手術ミスで牛窪を廃人同様の体に。さらにニセ医者であることがバレてしまうわ、復讐の鬼と化した牛窪にひたすら報復の嵐にさらされるわ。逃げまどいながら不思議と各地で女とくっつき、それを牛窪に引きはがされる徳田に明日
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ドラマ原作・結城昌治「逆流 オフィス・ラブ殺人」を読む

1981年刊行の長編ミステリ。1982年にザ・サスペンスでテレビドラマ化。主演は小野寺昭。山口果林、萬田久子、市毛良枝などが出演。あらすじ41歳の総務課長・吉岡啓介。堅物で真面目な男。妻と一人娘とともにそれなりに幸せな日々を過ごしていた。ところが、そこに昔の同僚・小川れい子が現れる。4年前に辞めた彼女は今は銀座のホステス。かつて愛し合い、れい子は吉岡の子を堕ろしていた。しかし、それは嘘でれい子は吉
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映画原作・池宮彰一郎「四十七人の刺客」を久々に読む

1992年刊行の歴史小説。1994年に市川崑監督、高倉健主演で映画化。公開当時、観に行ったなあ。あらすじ赤穂藩廃絶後、さまざまな策略を講じいよいよ吉良討伐のために江戸へ向かった大石内蔵助とその一行。ところが、藤沢の宿で吉良邸の絵図面を見た時、合戦用の城砦に屋敷が化していることに一同は驚く。「敵もよう考えるのう」そう言って内蔵助は笑った。米沢藩上杉家江戸家老・色部又四郎、千坂兵部、そして柳沢吉保との
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土曜ワイド劇場原作・笹沢左保「魔の不在証明」を読む

もともとは1978年に刊行された「墓場からのメッセージ」を改題した作品。1985年に土曜ワイド劇場で『美しい妻の完全犯罪』でテレビドラマ化。出演は松尾嘉代、かたせ梨乃、中山仁、原田大二郎、結城美栄子など。なんとなく観てみたい気はする。あらすじ美貌の社長夫人・万里子。何不自由ない生活ではあったが、夫の石黒は不倫中。それだけならまだしも、離婚を迫る石黒に万里子のストレスは頂点に。二人の仲良かったころを
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交通ミステリー傑作選・夏樹静子「77便に何が起きたか」を読む

1977年出版の短編集。交通ミステリーに特化した作品集で、表題作のほか「ハバロフスク号殺人事件」「特急夕月」「山陽新幹線殺人事件」「ローマ急行殺人事件」の計5編を収録。いずれも映像化はなし。あらすじと感想表題作「77便に何が起きたか」は東京発福岡行きの飛行機が空中で大爆破。手荷物に時限爆弾が仕掛けられていたことが判明し、爆死した乗客は51名。その中にわずか人口5万人のT市の住民が4人。さらには飛行
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