1984年初出の法廷ミステリ。
連作短編集って言っていいのかな。
主人公の原田弁護士を中心に4つの話が展開される。
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あらすじ
高沢法律事務所のイソ弁・原田恭司は、
国選弁護人を断ったことがない風変わりな男。
通常ならイソ弁のため、事務所の儲けになる仕事をしろと言うところだが、
自然に人間を平等に見る癖がついている原田の人柄もあって、救われている人も多い。
心に闇を抱えている刑事被告人の真相を解き明かしていく原田。
たとえ、自分が刑事被告人の立場に立たされても――という話。
感想
長編だと思ってたら4つの短編。
「監置3号」「監置5号」「監置8号」「監置零号」。
一番最後の零号には、原田本人がなってしまうことに。
実際は警察署の名前を取ったような記憶があるのよね。
例えば城南署に留置されている完全黙秘の人がおったとしたら、
「城南〇号」みたいな。
確かそうやったと思うけど、今はどうかわからない。
相変わらずのドロドロ人間関係が炸裂する。
そして原田弁護士の怒りの質問がなかなかいい。
たたみかけるセリフが、グッと気持ちを盛り上げてくれる。
法律事務所調査員の元警視庁警部・武田がこれまた味がある。
こういう組み合わせはいいなあ。