1976年発表の長編第1作。
奇術ミステリという新しいジャンルを切り開いた作品。
あらすじ
真敷市公民館の創立20周年を祝い開かれたマジックショー。
細かなトラブルはあったものの、フィナーレが訪れようとしていた。
出演者全員が舞台に並び、銃声を合図に美人マジシャンの志摩子が
中央の「人形の家」から飛び出し終了……のはずだった。
ところが、志摩子はその頃自分のマンションで殺害されていた!
しかも死体の周囲には、奇術小説集「11枚のとらんぷ」の
トリックに使われている11の小道具が並べられていた。
犯人の目的と動機は何か?--という話。
感想
自らも高名な奇術師だった著者の知識を活かした画期的作品。
この2年後に日本推理作家協会賞を受賞する「乱れからくり」は衝撃的。
「乱れからくり」面白かったなあ。
あれってやっぱり「本陣殺人事件」の影響があんのかね。
ま、それはさておき本書。
正直好き嫌いの分かれる作品ではないかと思う。
マジックショーの最中にメンバーの一人が殺害される。
出演者全員にアリバイがある……犯人はいったい誰?
こういう話の場合、登場人物の人間関係の面白さや
トリックの面白さ、伏線の張り方・回収の仕方など
様々なポイントがあると思うのだが、いろんな面でフェアな作品。
ただ読んでてイマイチ乗れんのよねえ。個人的には。
なんちゅうかダルイというか。
登場人物が結構多いので、キャラが立っててくれたほうが読める。
そういった部分が書く時に参考になる作品。