西村京太郎31「血ぞめの試走車」を読む

1977年出版の作品。
もともとは信濃毎日新聞に1971年12月から
10カ月にわたり連載された「東から来た男」。
主人公とそれを助ける周囲のキャラクターが魅力。

血ぞめの試走車 (集英社文庫 133-A)
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あらすじ

テストドライバーの結城は、ある日試走車で事故を起こす。
それがスクープされたことから、京都に身を隠す結城。

だが、バーで知り合った美人が翌朝死体で発見される。
死体のそばには結城の腕時計が残されていた。

結城は自分のアリバイの証人となる失踪した歌手を探す。
だが、彼の行く先行く先で殺人事件が巻き起こりますます不利に。

自分をハメたのは誰か――。
結城とその仲間たちの戦いが始まる――という話。


感想

後のトラベルミステリーの匂いも漂う作品。
ハードボイルドでもあり、冒険小説的要素もある。

なんせ与論島行くわ、足摺岬行くわ、
はたまた蓼科高原、東尋坊など犯人として追われているとは
思えないほどあっちこっち行く。

話の中で犯人として捜査されている人間が
これほど自由に動けたりするでしょうかと疑問を持たれるぐらい。

正直真犯人というか裏で糸を引いている人物を
当てるのはミステリ好きなら難しくはない。

味方してくれるルポライターとその知り合いの探偵がいい。
そういう点では青春もの的要素もあるかも。

読後感もいいし、都合よすぎる展開はさておき
それをも楽しめてしまう隠れた傑作。

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