1985年出版の長編ミステリ。
被害者が一転重要参考人になってしまい、
マスコミと警察を相手に奮闘する男の物語。
あらすじ
産婦人科病院の院長・菊川。
菊川は医大と付属高校の理事および副理事長も兼任していた。
ある日、菊川は父兄代表を名乗る男から呼び出され現地に向かう。
ところが、いきなり監禁され赤軍派支援組織を名乗る男たちに
学校の口座から2億8千万を奪われてしまう。
しかし、医大の不正経理が発覚し、
警察やマスコミは菊川の狂言を疑いその方針で捜査と報道を進める。
被害者のはずが一転して重要参考人となった菊川。
孤立無援のまま、菊川は戦いを進めていくのだが――という話。
感想
ラストのマスコミに対する痛烈な一言が印象的。
今日においてもまったく色褪せることのない鋭い指摘と言えるだろう。
これも実在の事件がモデルのはずなんだよねえ。
どの事件なんだろう。
莫大な寄付金とか学内の派閥抗争とか
主人公が全くクリーンってわけでもないところがいい。
よくこういう話を書く場合、
主人公を聖人君子みたいにしてしまいがちだからね。
そのあたりの配材が抜群に上手い。
これなんかドラマ化されていてもおかしくないんだけど。