西村京太郎228「特急『しなの21号殺人事件』を読む

1995年初出の作品。1997年にTBSの十津川警部シリーズでテレビドラマ化。あらすじ長野県・善光寺のおみくじ「凶」を持たされ次々と起こる謎の連続殺人事件。犯人に振り回される十津川と亀井だが何とか第4の殺人だけは寸でのところで阻止する。しかし、入院した女性は口を開かない。自分が狙われているというのに、とイライラする亀井と落ち着こうと努力する十津川。しかし、犯人は亀井の娘を誘拐し十津川に女を解放せよ
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西村京太郎80「北能登殺人事件」を読む

1984年初出の作品。主人公は十津川の部下、日下刑事。2012年に沢口靖子の鉄道捜査官シリーズの原作として映像化されている。あらすじ久しぶりに休暇をとって能登にやってきた日下刑事。しかし、恋路海岸で思わぬ事件に遭遇する。同じ列車に乗っていた若い女性が何者かに狙撃されたのだ。彼女には狙われる覚えはないという。さらに今度は彼女のホテルの部屋で男が死体で発見される。隣で倒れている彼女の手には血ぬられたナ
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伝説のハードアクション・大藪春彦「女豹の掟」を久々に読む

1989年初出の作品。女豹シリーズの第2作目。女殺し屋小島恵美子、通称エミーの活躍を描く。あらすじと感想身長167cm、体重50kg。B98・W58・H94。峰不二子かあんたは。このエミーが暴れまくる話。任務は来日する韓国大統領の暗殺を狙う北朝鮮のテロリスト5人を探しだし抹殺すること。目的のためには脅迫・拷問・殺戮の嵐。政府与党の幹事長もためらうことなく銃殺。たまったもんではない。テロリストを一人
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島田荘司短編集「踊る手なが猿」を読む

表題作「踊る手なが猿」「Y字路」「赤と白の殺意」「暗闇団子」の4編を収録。「踊る手なが猿」タイトルだけ見ると何のこっちゃという話なのだが内容を読むとなるほどねえという話。いろんなサインの出し方があるもんだ。こういう独創性が魅力。ミステリーでありながら一人の女性の成長物語でもある。はたまた最後の一文はゾクっともさせられ、恐怖サスペンスみたいな感じもあるわな。「Y字路」これが一番気にいった作品。吉敷刑
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伝説のバイオレンス小説・西村寿行「炎の大地」を読む

1979年初出の作品。ブラジルを舞台に数奇な運命に翻弄される兄弟と姉を中心に展開されるバイオレンス長編。あらすじブラジル奥地の開拓農園が匪賊(ガリンペーロ)に襲われた。主である根岸夫妻は虐殺され、姉は凌辱され行方不明、買い物に出ていた幼い兄弟だけが生き残った。匪賊と日本の過激派が手を組んだとの情報を受け日本の警察庁から派遣された浅脇警視正は過去の因縁もあり襲撃者を追い続ける。5年の時が流れ、根岸兄
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本格ミステリ・結城昌治「魚たちと眠れ」を読む

1971年に今話題の週刊文春に連載されていた作品。土曜ワイド劇場の初期、1978年に桜田淳子主演で映像化されている。観たい。あらすじ出版社に勤める矢野は編集長から取材を頼まれる。ネタは新興の化粧品会社が主催する洋上大学。イマイチ気乗りしない矢野だったが、失恋したこともあり気分転換に取材を承知する。豪華客船セントルイス号は有名講師5名、選ばれた100人の若い女性たち、矢野と女性週刊誌の記者黒木らを乗
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松本清張「死の発送」を読む

1961年に連載された後一時中断し1982年に刊行された珍しい作品。2014年にフジテレビ開局55周年作品として向井理主演で映像化されている。あらすじ5億円の税金を横領した罪で服役していた元官僚の岡瀬が出所した。5億円の行方のうち1億円は行方不明。夕刊紙の記者・底井は編集長の山崎に岡瀬の尾行を命じられ、その意図に疑問を持ちながらも岡瀬の後を追う。しかし、2カ月近くたった後、岡瀬は東北の山中で死体と
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内田康夫「藍色回廊殺人事件」を読む

1998年初出の作品。舞台は徳島県、吉野川可動堰問題を扱っている。2007年にTBSで映像化。あらすじ四国八十八カ寺の取材で徳島を訪れた浅見光彦。第五番「地蔵寺」の本堂の裏手にある五百羅漢で出会った女性をモデルに写真を取り名前を聞いた。女性は今尾賀絵と名乗った。脇町の図書館に勤めているという。祖谷渓を訪れ取材する中、迷宮入り直前の殺人事件の存在を知り興味を抱く光彦。翌日、脇町の図書館を訪ね賀絵に会
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内田康夫「『信濃の国』殺人事件」を読む

1985年初出の「信濃のコロンボ」こと竹村警部の活躍を描いた作品。2003年にテレビ東京で中村梅雀主演で映像化。あらすじ信州毎朝新聞の編集局次長・牧田が絞殺された。前日に口論していた部下の中嶋が疑われるが、同僚の青木や新妻の洋子が彼を助ける。しかし、恵那山トンネル・長楽寺・寝覚ノ床で次々と絞殺死体が発見される。大阪出身の洋子が発見現場が長野県歌「信濃の国」の4番の歌詞に出てくる地名と一致することに
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名作ハードボイルド・結城昌治「裏切りの明日」を読む

1965年初出の作品。その時のタイトルは「穽」だったが1975年刊行時に「裏切りの明日」に変更。1975年に原田芳雄主演で連ドラ化、1990年に工藤栄一監督・萩原健一主演でVシネ化。日本における警察小説のはしりの1つといえる本作。悪徳警察官が主人公というのは当時としてはタブー的設定であった。刑事が主人公の犯罪小説ともいえる。主人公沢井は警察官になった時から悪事に手を染めていたわけでなく、どちらかと
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