横山光輝「織田信長」を久々に読む

1996年刊行の講談社漫画文庫版。全4巻。

あらすじと感想

尾張のうつけ者と呼ばれた時代から、本能寺の変までを描いたもの。
信長が尾張を統一していくまでが割と丁寧に描かれている。

信長といえば延暦寺焼き討ちに代表されるように
残虐なイメージがあったりする人も多いようだが
実はものすごく緻密で策略家の側面も持っている。

特に実母からも見捨てられ四面楚歌の中、
尾張統一を図っていくさまは知性に溢れていて
もっと信長の知性に着目した作品があってもいいのになあといつも思う。

また、周囲が何を言おうが信長を擁護した
父・信秀と師傅・平手政秀の存在も大きい。

平手政秀なんか今なら名外務大臣みたいなもんだ。
信長がスムーズに京に上り朝廷と渡りを付けられたのも
室町幕府が崩壊状態にありながら貢物していた信秀と政秀のおかげだもんね。

その父・政秀も酒と女で急死してしまうのだが。
いつの時代も身を亡ぼすものは変わりませんな。

信秀の葬儀で香を位牌に叩きつけるシーンは有名だが、
あれにしたって信長一流のデモンストレーションで
「一族すべて敵にしても一歩も引かんぞコラ!」宣言ですわな。

そういう状態から尾張統一、天下統一へ向けて驀進した
信長はやっぱりたいしたもんだと思うよねえ。

しかしそんな信長も、明智光秀の謀反によって49歳の生涯を終える。

いつの時代も人を使うというのは難しいですな。
本能寺の変、忠臣蔵、坂本龍馬暗殺ってのは
これからもずーっとああでもないこうでもないと語り継がれる謎でしょうねえ。

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