フリーライター Sakamoto Norio ブログ

笹沢左保「今朝もまた夢―平手造酒外伝」を久々に読む

1986年出版の歴史小説。幕末の剣客、平手造酒を主人公にオールスター級の歴史人物が関わっていくところが魅力。あらすじ千葉道場の四天王と呼ばれながら、酒の上での出来事がきっかけで破門となった平手造酒。江戸追放の身となって博徒の親分・繁蔵と知り合い、笹川に身を置くようになってからも時々江戸に舞い戻り、絵草紙屋の女、お絹と会っていた。ある夜、平手は偶然に一通の連判状を手にすることに。それは幕府の御政道を
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西村寿行「妄執果つるとき」を久々に読む

昭和51年初出の作品。司法制度の限界と民主主義は何かを問うた初期社会派作品に通じる内容。あらすじベテラン刑事・中原が担当した殺人事件。学生会館が焼け、一人の学生が焼死体となって発見されたのだ。捜査の結果、犯人は内部の者らしいと判明。中原は当初、学生寮に住み着く岡本夫婦を疑うがシロ。次いで部下の平井刑事が目をつけていた安田を取り調べる。安田は自供したものの、法廷で無罪を訴え始める。作り話を連発し、検
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樋口有介「初恋よ、さよならのキスをしよう」を久々に読む

1992年初出の作品。柚木草平シリーズ第2弾。あらすじと感想かつての同級生や仲間と事件をきっかけに再会し、互いの変化に老いを感じたり意外に思ったり変わらないことに安らぎを感じたりしながらほろ苦い真実を手繰りあてる主人公――という形式のミステリは珍しくはない。古くは江戸川乱歩の「幽鬼の塔」なんかがあるし若竹七海「スクランブル」(名作!)や東野圭吾「片想い」などいろいろある。学園ミステリでもそういうの
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ヒラリー・ウォー「失踪当時の服装は」を久々に読む

1952年発表のミステリの歴史を変えた一冊。「警察小説」という新しいジャンルを切り開いた作品。あらすじ1950年3月、マサチューセッツ州ブリストル郡。カレッジの一年生ローウェルが突然失踪した。成績優秀で浮ついた話もない彼女に何があったのか。地元の警察署長フォードの必死の捜査にも関わらず、捜査は難航。やがてローウェルは水死体で発見される。事故なのか、他殺なのか、それとも自殺か。彼女は妊娠していた。フ
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コリン・デクスター「ニコラス・クインの静かな世界」を久々に読む

1978年出版のモース警部シリーズ第3弾。ある意味閉ざされた世界のドロドロした人間模様で起きてしまった殺人事件の解決に向けてモース警部が活躍する。あらすじ海外学力検定試験委員会メンバーに僅差の投票結果で選ばれたニコラス・ケイン。ケンブリッジ大学出身という優秀なケインだが、難聴という問題を抱えながら他と遜色ない仕事ぶり。ところが、そんなケインが何者かに毒殺される。殺人事件だけはがぜん張り切るモース警
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日活映画「快楽昇天風呂」を観る

1979年公開の日活ロマンポルノ。監督は藤浦敦、出演は女優陣が日向明子、三崎奈美、麻吹淳子、小川亜沙美。男性陣は林ゆたか、立川談志など。あらすじ女大好きの詐欺師・田口(林ゆたか)は寝ている最中に相手の女が持つ一千万の小切手を巻き上げようとするが刑事に踏み込まれて慌てて逃亡。田口はホテルのロビーで大臣(立川談志)が秘書と温泉の高速道路案に絡む利権の話を聞きつけ、測量技師に扮して温泉街に逗留。すると街
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笹沢左保「小早川秀秋の悲劇」を久々に読む

1997年刊行の長編歴史小説。あらすじ1600年(慶長5年)9月に行われた関ヶ原の戦い。その後の日本の歴史を大きく左右することになったこの合戦は、徳川家康率いる東軍の勝利に終わった。その重要な役割を担ったのが、石田三成率いる西軍に身を置きながら東軍に寝返った小早川秀秋。秀秋への論功行賞は備前・美作五十一万石。しかしこれは、秀秋には分不相応だった。大谷吉継などの亡霊に怯え、狂乱の日々を送った「日本一
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笹沢左保「ふりむけば霧」を久々に読む

1987年初出の作品。あらすじ18歳の時、殺人を犯して以来逃げ続けていた千早芙美子。時効成立まで残り一年半となった時、上京することとなった。しかし、飛行機の中で彼女は一番会いたくなかった人物と遭遇。なんと自分が殺した女性の夫である八ツ橋待彦に出くわしたのだ。観念した芙美子だったが、なぜか待彦は芙美子を援助する。愛を感じる芙美子だったが、時効を前に再び殺人事件に巻き込まれる。今度の容疑者は待彦だった
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藤田宜永「地獄までドリブル」を久々に読む

1992年出版の傑作ハードボイルド。海外サッカーが絡んでいるところが新しかった。タイトルも読み進めるうちに秀逸だなと感じる。あらすじ舞台はパリ郊外の町、ゴビニ―。映画を学ぶためにパリにやってきた経験を持つ西貝。B級映画に東洋人の役で出た経験もあるが、気づけばいつのまにやら当初の目的は挫折し、今では日本人観光客相手の旅行会社に勤務する平凡なサラリーマンと化していた。愛する妻を5年前に交通事故で亡くし
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笹沢左保「剣士燃え尽きて死す」を久々に読む

1975年出版の作品。人間・沖田総司を描いた名作時代小説。あらすじ新選組副長助勤・沖田総司。「また、ひとり斬った」と懐中鏡につぶやく。それは総司と奇妙な縁がある武家の娘・千鶴の形見だった。新選組という組織に属し、近藤勇の命に服しながら人を斬る男。しかし、その心の奥底に刻まれる人斬りのむなしさ、当初の純粋な思いから変節していく新選組という組織への絶望、絆で結ばれていたはずの近藤勇への不信――。そして
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