名作刑事ドラマ「Gメン’75」第97~99話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第33弾。

第97話「嫁・姑・孫の戦い」

ゲストは桜むつ子、西沢利明、原良子、武知豊子、根岸一正など。

あらすじ

深夜、Gメン本部にいた響刑事に電話が。
相手は近所で噂のタレコミばあさん・大野木セツ(桜むつ子)。
今まで何度もガセネタを掴まされていた響は適当にあしらう。

翌朝、何となく気になってセツの家を訪れてみると、
セツは死体となって発見されたばかりだった。

所轄の調べではガス中毒による事故死。
息子・忠雄(西沢利明)と妻・亮子(原良子)が
セツの遺体を引き取りに来るが、その様子に響は不審なものを感じる――という話。


感想

西島大さんならではの世界観が炸裂。
誰にでも起こり得る現実の恐怖であり、
人の世に起こることで自分の身に降りかからないものはないことを教えてくれる。

独居老人が増える一方の現代なら尚更。
今じゃ孫も仲良くしてくれないかもしれない。
もしくは金だけタカリに行くかもしれない。

嫌~な話だが、それが現実っちゃ現実。
ミスリードに最適な夫婦の登場。
オメーラ犯人じゃねーのか?って疑いますわな、そりゃ。

河合さんは所轄の刑事、根岸さんはらしいっちゃらしい役どころ。
武知豊子さんは女エノケンと呼ばれたぐらいの喜劇役者。
喜劇ができる人は何でもできる。
今までDVDに入っていないのがおかしいぐらいの作品。

第98話「女子大生の中のニセ刑事」

ゲストは稲野和子、沢井桃子、石橋蓮司、伊藤高、小林稔侍など。

あらすじ

ある日、痴漢(伊藤高)を見つけて追いかけた草野刑事。
ところがその最中、所轄の刑事(小林稔侍)に逮捕されてしまう。

容疑は女子大生・江口幸恵(沢井桃子)の暴行容疑。
万引きをでっち上げて廃屋に連れ込んだというのだ。
身に覚えのない草野は犯人を必死で探す。

だが、それをあざ笑う様に第二、第三の犯行が――という話。


感想

石橋蓮司さん登場。この頃、こういう役が多いのかな。
痴漢で出てくる伊藤高さん。
おとっつあん同様のアクの強さはまだまだこれからの時期か。

こういう女子大生の役って
沢井桃子さんか山本みどりさんかってイメージ。
はたまた、ちょいと変えりゃ
竹井みどりさんか三浦リカさんみたいな。

オカンが出てくるのがGメンらしさというか何というか。
悲劇的になるのが東映っぽいといえば東映っぽい。
少なくとも松竹なら、犯人逮捕でシャンシャンとなるような。
そうならないのが東映だし、だから好きかな。

第99話「安楽死」

ゲストは内藤武敏、岩本多代、野々村潔、神保共子、熟田一久など。

あらすじ

検察庁庁舎の屋上から村上検事(内藤武敏)が
投身自殺しようとしているのを聞いて駆け付けた小田切、響、草野。

村上は三カ月前、響と草野が逮捕した
幼児遺棄殺人事件の審理に当たっていた。

「安楽死」を巡って検事側と弁護側は激しく対立。
響らが証人に立った裁判の中、意外な事実が明らかになっていき――という話。


感想

今日観ても何の遜色もない内容。
すごくいい出来なんだけど、一時間だともったいないかな。
何か段取りに見えてしまうような気が済んのよね。
特に村上検事関連の部分で。家族の話とか。

小田切、響、草野の三者三様の部分もこれだとちと薄い。
こういうのは、前後編とかでやった方がよかったのでは。

それでも内容はさすがの一言。
安楽死の発端となる亀田繁夫役の熟田一久さんと
その妻・ひろみ役の神保共子さんが素晴らしい。
お二人とも文学座じゃなかったかな。

弁護士役の野々村潔さんは岩下志麻さんのおとっつあん。
確かに似てるような。当たり前か、親子だもの。

ジュリストが見えるのが法学部卒業した者としてはいいですな。
この頃は、まだ尊属殺人の規定があったのよね。
廃止されたけど、今じゃまたいるんじゃねえかと思わんでもない。

なんちゅうても悪人がいないストーリー。
悪役の多い高野真二さんが裁判長なのはご愛嬌か(笑)

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