デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第27弾。
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ゲストは村地弘美、織本順吉、林ゆたか、今福正雄、梅津栄など。
あらすじ
師走が近づく中、上野駅周辺で家出人保護のパトロールに
あたっていた響刑事は、一人の少女を見つけて事情を聞いた。
その少女・望月きよ(村地弘美)は、
一年前青森から出稼ぎに出たまま消息不明の
父・善作(今福正雄)を探しに来たという。
響刑事は青森の駐在所に連絡、
きよの身の上をよく知る戸村巡査(織本順吉)から話を聞いた。
無縁仏として引き取られた変死体の中に、
もしかすると善作がいるのではと思い調べる響刑事。
身元不明の死体の中に善作がいないことを確認し、
ホッとする響刑事ときよ。
そんな時、戸村巡査がある手がかりを持って
上京してきたことから、意外な展開に――という話。
感想
本DVDに収められている三作は
いずれもキャスティングの層の厚さが感じられる。
テレビドラマ隆盛期ならではというか。
悪徳手配師・根岸一正さん、相馬さんがラーメン屋、
河合さんは所轄の刑事、殺される社長の小瀬格さん。
三人組、今福正雄さん、梅津栄さん、東光生(出光元)さん。
そして毎度おなじみ織本順吉さん、林ゆたかさん。
だいたい林ゆたかさんが、ただの製麵所の配達員で済むはずがない(笑)
しかし、そんなことを忘れるぐらい存在感抜群の三人組、
ヒロイン村地弘美さん、キレイな響刑事がいて見せ方が上手い。
村地弘美さんは「水もれ甲介」のイメージが強いかな。
実際に起きた国鉄のスト権ストを使った季節労働者哀歌という内容。
Gメンらしい社会派ハードボイルド作品になっている。
冷害とか青刈りとかの入れ方もいいわな。
今じゃ飼料用で作ってたりするけど。
それが補助金目当てだったりするケースもあるから
何だかねえって気もするけど。
しかし、食糧自給率低下しまくりやわ、
食糧危機が来るんじゃねーかと言われる昨今、
原点に帰った方がいいんじゃないだろうかって感じがしますな。
ゲストは若林豪、三浦真弓、進千賀子、稲葉義男、三角八郎など。
あらすじ
津坂刑事が追っていた麻薬の売人・丸茂(井上博一)が殺された。
黒木警視は殺人事件を担当する所轄署に津坂を派遣。
だが、通称「鬼瓦」と呼ばれる河原警部(若林豪)を筆頭に、
曲者ぞろいのメンバーで津坂に敵愾心満々。
定年を迎える古田刑事が丸茂と同棲していた民子(三浦真弓)を連行。
凶器の指紋も一致し、暴走族の民子の容疑は決定的と思われた。
しかし、民子が麻薬中毒であることに気づいた津坂は、
民子の自供に疑問を感じ、事件をもう一度考え直すよう進言した――という話。
感想
ある意味「十二人の怒れる男」の変形版。なので、舞台劇の趣もある。
これ、昔観たことあるんだよなあ。再放送だろうけど。
この時、他のメンバーはヨーロッパロケ行ってんだよな。
なもんで、残った岡本富士太さんがメイン。
本作はとりわけ、キャスティングの層の厚さが目に留まる。
今日で定年を迎える古田刑事の稲葉義男さん、
15年目の結婚記念日なのにそれを出さない山本清さん、
補聴器付けてるのに理由がある三角八郎さん、
デートに行くと帰るけど戻ってくる幻のGメン横光勝彦さん、
後にGメンになっちゃう若林豪さん、
今日は蛇を持っていない三谷昇さんなど多士済々。
三浦真弓さんも後々、重要な役割を担ってくる。
その他、証言する木田三千雄さんとか適材適所。
電話とか補聴器とかおもちゃのフリ、
横光さんが戻ってくる出入りの付け方、
全員に見せ場があり、ラストの雰囲気などもっと評価されていい作品では。
ゲストは安部徹、小松方正、小林稔侍、津山登志子、森川千恵子など。
あらすじ
両親の墓参りに5年ぶりに里帰りした草野刑事。
総選挙が近づく中、その村は「灰色高官」として
世間を騒がせた代議士・新浦(安部徹)の地元。
旧友の吉本(小林稔侍)と再会する草野だったが、
夜に家を訪ねると言っていた吉本が翌朝死体で発見される。
吉本とその家族は、なぜか村八分にあっていた。
事故死として処理しようとする警察に対し、
草野は孤立無援の中、真相を追うのだが――という話。
感想
西島大さん脚本のGメンらしさ全開のお話。
これ、総選挙前日に放送されてんだよねえ。
それが凄いですわな。現代ではようやらんやろね。
陳情と称して観光とか、そういうところを描いているのもいい。
食い物にする方も問題だが、食い物にされる方も問題なのよね。
そういう構図はホント現代も変わらない。
投票しているのは選挙の日だけじゃないのよ。
石を投げに来るのは子供たちってのがまた。
大人の影響を受けて子供は育ちますからな。
近藤宏さん、浜田寅彦さん、目黒幸子さん、
津山登志子さん、井原千寿子さん、森川千恵子さんなど今回も層が厚い。
ちょっとしか出なくても、小松方正さんのインパクトはデカい。
河合さん、相馬さんもいるし。
放送翌日には総選挙が行われ、落選した灰色高官もいた。
今より強烈なムラ社会だったとはいえ、民主主義も機能していたのでは。
現代の方がひどいかもしれんねえ。