名作刑事ドラマ「Gメン’75」第82~84話を久々に観る

デアゴスティーニから発売の全話シリーズ第28弾。

第82話「刑法240条 強盗殺人罪」

ゲストは大滝秀治、石井くに子、小野川公三郎、戸浦六宏、八木昌子など。

あらすじ

東京高等裁判所にやってきたデスノート小田切警視。
近くの交差点で終戦直後の服装をした初老の男と出会う。

傍聴を終えて外に出てきても、まだその男は立っていた。
男の名は片桐石松(大滝秀治)。
30年の刑期を終えて出てきたばかりの石松は土地勘がない。

石松に頼まれた小田切は孫娘・トシ子(石井くに子)の家まで送っていく。
トシ子は恋人・古沢(小野川公三郎)と屋台のラーメン屋を営んでいたが、
石松の顔を見たトシ子は困った感じ。

終戦直後に起きた強盗殺人で服役していた石松は、
自分は無実だと言って譲らない。

事件を調べ直す小田切だが、石松を逮捕したのは小田切の父だった――という話。


感想

冤罪がテーマで終戦直後の特高警察の生き残りの強引な取り調べ、
30年の時の流れで無実を立証することの難しさ、
残りの人生を懸けて真実を追う男を助けるGメンと盛りだくさん。

メフィラス星人じゃなかった大滝さんの熱演が光る。
この時はまだ特捜最前線は始まってないな。
特別機動捜査隊の時代だったわけで。特捜最前線は約4か月後ぐらい。

石松、小田切双方のホームドラマの部分もありますな。
珍しく小野川さんが善玉だという感じ。
屋台の後ろに見えるビニ本の自動販売機に時代を感じる。
ああいうのが普通にある環境で育ちましたな、我々は。

やっぱり役者陣の層の厚さというか。
戸浦さんがいて新井和夫さんもいて、北見治一さんもいる。
あのホームレスのシーンなんてよく撮ったわね。隠し撮りだろうね。
6人体制時代はいいエピソードが多いけど、これも代表的な一作。
唯一思うのは、ラストのセリフいらんのとちゃうかね。

第83話「師走―スリも走る 刑事も走る」

ゲストは長門勇、津田京子、沢田勝美、田中浩、中田博久など。

あらすじ

師走の雑踏で車椅子の青年が襲われ、300万円が奪われた。
その青年・塚本(丸岡奨詞)は一年前に山田刑事を事故から救った男。

塚本はその時負ったケガで車椅子生活を余儀なくされたのだが、
相手側の事故担当者・民子(津田京子)と恋に落ち、
小さな印刷会社経営に向けて頑張っている最中だった。

怒りに燃えた山田刑事は、逃げた三人組を追う。
そこに以前逮捕した老スリ・小堀(長門勇)が姿を現す。
今は真面目に働いているという小堀だが、山ちゃんは信用しない。
やがて、小堀は民子の父親だったことがわかり――という展開。


感想

まあしかし、なんちゅうタイトルやねん(笑)
でも内容は身につまされるというか。
山ちゃんの目を通して語られる塚本と小堀の人生。

どっちも誰の身に起きても不思議じゃない。
そもそも人の世に起こることで自分の身に降りかからないものなんてないし。

だから、いろいろ起きることに対して
無関心であってはならないし、無関心ではいられない。
これ、ラストの方はなんか覚えてんだよねえ。何でだろ。
しかし、丸大ハム・田中浩さんが出てくるとものすごく納得しちゃうのよね。
ああいう方は貴重でしたなあ。若くして急死されたのが残念。

長門さんは言わずもがな。そこにおるだけで存在感抜群。
あれは何でなんやろね。もともとコメディアンだったから間がええんかね。
独特ですわな。津田京子さんは太陽にほえろ!とか時代劇で観たな。

第84話「三本指の刑事」

ゲストは毎度おなじみ寺田農、天本英世、田中筆子、佐藤京一、吉田義夫など。

あらすじ

不審尋問を受け老女を人質に逃げた前科者・二本松(佐藤京一)。
水原刑事(寺田農)と現場に急行した津坂刑事は人質を救出するも、
水原のミスから一人の刑事が殉職してしまう。

逃げた二本松を捕まえるため、
愛人のアパートを張り込む津坂と水原だったが――という話。


感想

ビデオテープのトリックはコロンボだろねえ。
ルーサン警部の犯罪」。
日本での放送はまだだったけど、本国では放送されていた。

当時、結構外国からいただいたやつってあったわけで。
ドラマだけでなくクイズ番組とか。
100人に聞きましたなんか、確かそうだったんじゃないかな。
まあ、向こうは向こうで似たようなことやってたんだろうけど。

刑法37条、いわゆる「緊急避難」。
「妻は告白する」なんかもこの題材の法廷ドラマ。
雪山のザイルの話ね。

まあ、同じ立場に立たされたらわからんわね、そりゃ。
自分はそんなことしない、なんていう奴ほど信用できんもんなのよ。
ヨーロッパロケしてたから行ってない津坂刑事篇なんだろね。
クリスマス放送ってとこが、またなんとも。
カルネアデスの板の話をクリスマスに見てたら、ケーキ食う気も失せるで(笑)

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