黒澤明監督映画「野良犬」を久々に観る

1949年公開の新東宝映画。配給は東宝。
監督は黒澤明、主演は三船敏郎。志村喬、木村功などおなじみのメンバー。

あらすじ

夏の暑さをさらに増す出来事が村上刑事(三船敏郎)の身に起きた。
こともあろうにバスの中で拳銃をスラれてしまったのだ。

村上の拳銃で強盗、ついには殺人事件が発生する中
村上はベテラン刑事の佐藤(志村喬)とともに犯人を追う。

だが、手掛かりは掴むものの犯人の正体はわからない。
ついに佐藤までもが犯人の凶弾に倒れてしまう。

怒りに燃えた村上はついに犯人と対峙する――という話。


感想

出だしの犬のアップが印象的。
そこから続く「拳銃を盗られた」という入りが絶妙。
話にスッと入れるやり方は今日でも参考になる。

観ているだけで暑さを感じる。
当時はクーラーなんかないもんねえ。
アイスやスイカでのどを潤し暑さをしのぐ。
それが本来の姿なのかなあとさえ思う。

巨人対南海の後楽園球場での試合や街の風景など
今から見ると時代の記録フィルムみたいな趣もある。
まだ1リーグの時代だもんね。

若い熱血刑事と老練なベテラン刑事という鉄板の組み合わせ。
いわゆるバディものということになるのだが、
白スーツの三船敏郎は今観てもゴツい感じがする。

最後は犯人・遊佐(木村功)を追い詰めるのだが
緊迫した場面でピアノの音が聞こえ(しかも若いんだか老けとんだかわからん女性が弾いている)
沼地でどうにかこうにか逮捕して横たわっている遠くに
子ども達が「ちょうちょ」を歌いながら歩いていく。

夏の暑さ倍増(笑)

1973年公開の渡哲也のリメイク版ってあるはずなんだけど、まあ観る機会がない。
どっかで再放送なり上映なりやってないもんかね。

また、2013年にはテレビ朝日開局55周年記念ということでドラマ化。
この時は主演が江口洋介なのね。これも機会があったら観てみたい。

よくリメイク版がある場合、オリジナルと比べてどうのこうのという話が多い。
そんなもん比べて何の意味があんのよと思うのだが。
作る方はいろいろ承知してやってますわいな。
面白いかどうか。ただそれだけ。そのあたりは企画書を書く際に気を付けたいところ。

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