ドラマ原作・笹沢左保「結婚って何さ」を読む

1960年発表の初期を代表する作品のうちの一つ。1962年に単発ドラマ、1973年と連ドラ化され、1986年には土曜ワイド劇場と3回映像化されている。あらすじ真弓は某石油会社東京支店の臨時雇い。フラれた逆恨みで難癖をつける係長にキレて会社を辞める。その真弓に呼応して、友人の三枝子も会社を飛び出す。憂さ晴らしに飲みまくった二人は三軒目のバーで男と意気投合。その男も仕事をやめたばかりとのことで、少しだ
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阿川大樹「D列車でいこう」を久々に読む

2005年出版の爽やかなサクセスストーリー。映画化が期待されながらなかなかされない不思議な作品。あらすじ舞台は広島県のローカル線、山花鉄道。毎年3000万もの赤字を出し続けているこの路線は、再来年には廃線が決定している。主な乗客は学生ぐらいのもので、社員はわずか20人。住民誰もが「だめだこりゃ」状態。ところが、このローカル線を何とかしたいという物好きがいた。しかも3人も。勤め先をやめて会社を作り現
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松本清張プレミアム・ミステリー「象の白い脚」を読む

1973年に全集に収録された長編推理小説。もともとは「象と蟻」のタイトルで1969年から1970年にかけて別冊文藝春秋に連載されたもの。あらすじ時は1969年、ベトナム戦争が泥沼化している時代のラオス。内戦が続き、ベトナム戦争の影響もあり混沌としていた。そのラオスに雑誌の取材と称し、訪れた谷口。彼の目的は取材でラオスに来て謎の死を遂げた友人・石田の死の真相を調べることだった。通訳兼ガイドとして現地
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赤川次郎「三毛猫ホームズの推理」を久々に読む

1978年出版の記念すべきシリーズ第1弾。猫を主人公にすえた設定が今なお斬新。1979年に土曜ワイド劇場で初の映像化。石立鉄男と坂口良子コンビが好評で6作続いた。この後も単発・連ドラと多くのテレビドラマ・映像化作品がある。あらすじ血を見るのが苦手で女性恐怖症のボンクラ刑事・片山。その片山が羽衣女子大学で起きた殺人事件の捜査で女の園に行くことになったからさあ大変。片山は文学部長の森崎に学内に売春組織
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松本清張「花実のない森」を読む

1964年出版の作品。もともとは「黄色い杜」のタイトルで1962年~1963年に「婦人画報」に連載されたもの。「果実のない森」ではなく「花実のない森」が正しい。1965年に大映で映画化。若尾文子、江波杏子、船越英二らが出演。2017年にはテレビ東京系でドラマ化。東山紀之、中山美穂のダブル主演が話題を呼んだ。あらすじ貯金をしてやっとこさ車を買った会社員の梅木。ある夜、ドライブの帰りにヒッチハイクの男
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西村京太郎469「銚子電鉄六・四キロの追跡」を読む

2010年出版の作品。フジの高嶋政伸主演「十津川刑事の肖像6」の原作。あらすじ編集者の井畑とカメラマンの亜紀は銚子電鉄の取材に。ところが、車内で亜紀がカメラを盗まれる。宿泊先で編集長に電話越しに怒鳴られていると、犬吠埼灯台で男の他殺体が発見されたのを知る。カメラを盗んだのはどうやらこの男のようで私立探偵と判明。さらにこの男に融資していた消費者金融の社長が東京で殺された。千葉県警と協力して捜査にあた
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松本清張ジャンル別作品集4「法廷ミステリ」を読む

2016年出版の法廷ミステリ短編集。「証言の森」「脊梁」「一年半待て」「晩景」「奇妙な被告」の5編を収録。あらすじ「証言の森」はオール讀物1967年8月号発表。戦前の裁判制度をとある事件を通じて描いた作品。妻殺しの嫌疑をかけられた夫が一審では無罪になるものの、二審では有罪になり、大審院で確定してしまう。ラストが意外性と皮肉に富んでいる作品。無実の罪で服役したほうが結果的に生き永らえる可能性のある時
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土曜ワイド劇場原作・笹沢左保「血の海」を読む

1987年出版のミステリ。1988年に土曜ワイド劇場で映像化。主演は多岐川裕美、他は高橋悦史、加藤治子、赤座美代子など。あらすじ不倫相手の眼科医の子供を妊娠した美紗。相手の二階堂は妻との離婚を真剣に考えていた。二階堂の妻は資産家の娘で、死別した前の夫との間にできた一人息子の東大進学だけを生きがいにしているような女だった。金の亡者のような母親と折り合いが悪く、やっと幸せを手に入れられると思った美紗だ
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西村京太郎128「伊勢・志摩に消えた女」を読む

1987年出版の作品。土曜ワイド劇場の鉄道捜査官シリーズ16の原作。ドラマのサブタイトルは「富士河口湖 同窓会ツアー連続殺人!山梨側から静岡側に瞬間移動!?富士山縦断ダイヤトリック!」伊勢・志摩は一切関係ない(笑)あらすじ三上部長に呼び出された十津川警部。元大臣の平山から旅行先の伊勢で失踪した娘の捜索を内密に依頼され、元部下で私立探偵の橋本に協力を要請。伊勢に向かった橋本は謎の女に尾行され、情報を
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衝撃の問題作・清水一行「処刑教師」を読む

1982年出版の作品。学校が抱える構造的な問題を描いた問題作。1984年に土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。柴田恭兵、かとうかずこ、伊東四朗らが出演。あらすじ舞台は東京・荒川区の中学。ある日、中学教師の笠原は自分が担任を受け持つ3年生のクラスの父親から息子のいじめの相談を受ける。笠原はいじめていた4人の生徒と向き合うが同僚の教師・詩子を除いて周りの教師は非協力的。そうこうしているうちにその生徒が自殺
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