森村誠一「蟲の楼閣」を久々に読む

1976年出版の長編推理小説。
政財界の魑魅魍魎の姿が、その後を暗示しているような内容。

あらすじ

東北限定で買い占め一本やりという奇妙な不動産会社。
入社して仕事に励む立川だが、土地買収に絡んで農民が水死。

死んだ農民の娘と恋に落ち、結婚する立川。
義父の死の真相を探ろうとするが、立川は姿を消してしまう。

同僚の綿引が後を引き継ぐような形になるが、
綿引の前には政財界の魑魅魍魎たちの影が蠢いていた――という話。


感想

結構、複数の事件が関係していて
ようこんな話をまとめるなあと感心する内容。

留学生の話のどんでん返しとかね。
綿引が必ずしも善人と言えないようなところもいい。
ラストの終わり方なんか上手だなあと思う。

なもんで社会派推理小説というよりは本格推理小説ですな。

蟲は国に巣くう連中で、楼閣は国家を表している。
このあたりの図式は何年経とうとあまり変わらないもので。

50年経っても、ちーとも進歩が無い。
システムそのものが変わらんと、
人が変わったところでよくならんのでしょうな。

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