初出は別冊小説宝石1972年冬季号から9回の連載。
前編として「黄土の奔流」がある。
あらすじ
決起と弾圧に揺れる第二次世界大戦前夜の上海。
アヘン売買を握る秘密結社と大陸侵攻をはかる日本の特務機関。
そんな中、親友の葉を探す主人公・紅真吾。
彼らはかつて商社から豚毛買い占めを請け負うものの
失敗してしまい、無一文になっていた。
葉がアヘン密売人に落ちぶれたという噂を聞いて
真吾はその真実を確かめようと上海に姿を現したのだ。
どの組織にも属さず、男の友情のために
闘う真吾に明日という日は来るのか――という話。
感想
ハードボイルドというか冒険ロマン小説の名作といえる本作。
うまいなあ、としか言いようがない。
主人公の紅真吾、相棒の葉のキャラクターが絶妙。
また、その他の脇を固める面々が一癖も二癖もある。
やっぱり映画が被写体に力がなきゃどうしようもないように
小説は主人公たちのキャラクターがよくなきゃどうもならんのよね。
こういう男のロマンの話を書いていきたい。