1974年公開の東宝映画。
原作は石川辰三。高校生の時読んだなあ。
主演は萩原健一、監督は神代辰巳のゴールデンコンビ。
桃井かおり、檀ふみ、高橋昌也などが出演。
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あらすじ
とある大学の法学部に通う江藤賢一郎(萩原健一)。
彼は学生運動に挫折し、家庭教師をしながら生活していた。
賢一郎は教え子の登美子(桃井かおり)と仲良くなり、
登美子の短大合格祝いで行ったスキー場で結ばれる。
アメフトを辞め司法試験合格に向けた準備を進める賢一郎。
何かと援助してくれる叔父(高橋昌也)のもとを訪れた際、
娘の康子(檀ふみ)と久しぶりに再会。
ひょんなことから康子を助け接近していく賢一郎は、
司法試験も順にパスしていき公私ともに順調。
ただ一つ気がかりなのは登美子の存在だった。
賢一郎は登美子を殺害するべく想い出のスキー場に連れ出すのだが――という話。
感想
歳が近かったはずの昔観た時より今観た方が共感してしまう。
そんだけ人間がすれてきたのか、はたまた挫折したからか(笑)
公開当時は「狂乱物価」と言われてみたり閉塞感もあった時代。
しかしまあ、いつの時代でも誰もが閉塞感を感じているわけではなく
楽して生きとる奴もおりゃ悲惨な目におうとる人もおるわけで。
時代がどうというより今が一番いい時代でいたいと思って生きることが大切かね。
ま、しかし因果応報というか
ラストは得意だったはずのアメフトで主人公は命を落とす。
人間なんてそんなもんじゃねえだろという気分があったから
昔観た時はたぶんあんまり主人公に共感しなかったんだろうなあ。
今観たら「人間なんてそんなもんやで」と思ってるから
まあ主人公の弱さがやたらと身に染みてよくわかる(笑)
面白いものだ。
しかし、公開当時に映画に共感した人の共感とはまた違うものがある。
こっちは後から観てるからねえ、リアルタイムじゃないから。
現代の「青春の蹉跌」を作ってみたい。