1978年初出の左文字進シリーズ。劇場版「恋人はスナイパー」の原作でもある。あらすじ突如発生した無差別殺人事件。最初は新宿の喫茶店で若いカップルが毒殺され、次いで北海道で青年が射殺されさらには飛行機が海に・・・一連の事件は「ブルーライオンズ」と名乗る連中の犯行だった。連中は首相官邸に五千億円の身代金を要求。「日本国民一億二千万人を誘拐した」と。最初の毒殺事件に偶然居合わせた左文字進と犯人の知恵比べ
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1977年初出の作品。三浦友和と藤竜也が主演した映画「黄金のパートナー」の原作。あらすじカメラマンである野口の無線機に謎の救難信号が5日間連続で送られてきた。調べてみるとそれは旧日本海軍の暗号でトラック諸島で終戦時に沈没したはずの潜水艦からだった。果たして誰がそんなことを?友人の江上と由紀子と3人で事件を追ううちに野口達はとんでもないことに巻き込まれていく――という話。感想海洋ミステリーの一作とい
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コンビニ本から文庫化になった一冊。「昔はよかった」という言葉と「今の子どもは」という言葉ほど嫌いなものは無い。だいたいそんなことはアリストテレスの時代から言われている。過去のノスタルジーに浸りたがるのは今で勝負できてないからだろうと思ってしまう今日この頃。昭和30年代をリアルタイムで生きたわけではないがいろいろと面白い情報が手に入るこの本。まず日本国民全員が毎日白い米を食べられるようになったのは昭
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1977年初出の傑作。探偵左文字進シリーズ第3弾。あらすじ夫婦ともに気が強い左文字家。他愛ない夫婦喧嘩から史子が事務所を飛び出した。結構遠い公園まで来た時、電話ボックスが目に留まる。電話をかけたくなって歩き出した時、突然男がふらふらと歩いてきて史子にぶつかった。怒りに身を任せ振り払おうとしたが男の様子がおかしい。男は背中を刺されて瀕死の状態。慌てて男を抱きかかえた史子に男が囁く。「阻止してくれ。ゼ
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1967年の小説で第57回直木賞受賞作。作者は大藪春彦達と共に日本のハードボイルドの礎を築いた生島治郎。あらすじ暴力団幹部を追跡中に同僚刑事を誤射し警察を辞めることになった志田司郎。きっかけになったのは海運会社重役の義父が暴力団に脅されたことだったが、義父は非情にも志田に妻と娘と別れるよう勧める。しかし刑事を辞めても志田の浜内組追求は止まらなかった。孤独に耐えながら暴力団壊滅に向けて一歩ずつ歩んで
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1997年初出の作品。あらすじ十津川の部下・西本刑事の父親が下呂・高山間で交通事故死。同乗していたのは見知らぬ女性で、しかも偽名を使っていた。現場の状況に疑問を抱いた西本刑事は独自調査に。しかし聞き込みに行った高山の朝市で東京のOLが刺され「特急ひだ」車内では西本の父親と一緒に亡くなった女の妹が襲われる。 さらに女が使用していた偽名と同姓同名の女性が川から変死体で見つかり……難航する捜査の中、十津
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1961年から1962年にかけて読売新聞に連載された小説。ミステリーというより社会小説?みたいなもの。あらすじ島地章吾は日本史教科書編集の分野で著名な助教授。しかし、仕事より変わり身の早さと女癖の悪さで名を知られていた。ライバルの歴史学者細貝の妻、景子に興味を持ち細貝が急逝したのをいいことに愛人にする始末。その一方、学生時代の友人佐野の妻、明子にも迫る。教科書編集の分野では権力者なので販売を伸ばし
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1976年初出の作品。探偵左文字進の記念すべき初登場作。水谷豊のイメージが強いが初ドラマ化された際は藤岡弘。どちらかといえば藤岡弘の方が原作のイメージに近い。あらすじプロ野球1976年のペナントレースの終盤9月、長嶋監督率いる巨人軍は移動日なしで甲子園で阪神との天王山を戦うため新幹線に乗り込んだ。しかし監督・コーチ・選手ら総勢37名が忽然と姿を消した。そして犯人から球団へ身代金の要求が!金額は5億
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1964年初出の作品。1970年には東宝で黒沢年男主演で映画化されてる。 あらすじ銃の修理や自動車セールスで生計を立てている大学院生・有馬靖浩。ボクシングで鍛え抜かれた身体は有閑マダムに大受け。猟友である会社社長・石浜からある依頼をされたことが有馬の人生を大きく狂わせた。麻薬組織から大量のヘロインを強奪し暴力団の縄張りに割り込み危険を冒す。不正を働く企業家からは大金をかすめ取り胸に秘めた野望を爆発
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1989年初出の十津川警部シリーズ。部下の北条刑事が容疑者にされる展開。映像化はまだなし。あらすじ捜査一課に不審な電話がかかってきた。十津川の部下の北条刑事の身元調査のようだ。大分へ向かう寝台特急「富士」の車内で北条の婚約者と称する男が殺され、乗り合わせていた北条刑事に容疑がかかる。何者かの罠に間違いないが、刑事の犯行に批判の声は高まるばかり。十津川警部達は北条刑事の無実を信じ捜査するが、手掛かり
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