1997年出版の水木警部補シリーズ。翌年に火曜サスペンス劇場「取調室9」としてテレビドラマ化。主演はもちろんいかりや長介、ゲストは岡田茉莉子、下川辰平など。著者本人も特別出演していたとは知らんかった。あらすじ三流大学生の小田島美和。男好きで淫乱な彼女は手当たり次第に男と寝る。そのため、長続きした試しはないが同じ大学に通う赤石だけは一年続いた。その赤石に美和は養父母殺しの計画を打ち明ける。美和は病院
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1988年出版の短編集。表題作のほか、「暗い光」「バイバイ・アリバイ」「うぶな娘」「初恋」「阿見の女」「盲点のひと」の計7編を収録。あらすじと感想「暗い光」は週刊小説昭和62年9月4日号。夫の転勤で蛍が見える田舎に引っ越してきた人妻のわたし。暑い夏にうんざりしているが、そんな中同居している甥の啓吾に殺人容疑が――という話。1989年の乱歩賞作家サスペンスで映像化。出演はかたせ梨乃、倉田てつを、寺田
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光文社時代小説文庫木枯し紋次郎第11弾。表題作のほか、「白刃を縛る五日の掟」「雷神が二度吼えた」「賽を二度振る急ぎ旅」「年に一度の手向草」の計5編を収録。連載再開後は数字を必ず入れているのが特色。あらすじと感想「白刃を縛る五日の掟」新テレビシリーズ第14話の原作。とある約束から長脇差を五日間抜かないことを余儀なくされた紋次郎の話。見届け人の吉五郎、旅を共にすることになるお捨てのキャラがいい。ゲスト
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光文社時代小説文庫木枯し紋次郎第10弾。表題作のほか、「旅立ちは三日後に」「桜が隠す嘘二つ」「二度と拝めぬ三日月」の計4編を収録。巻末にはテレビシリーズ主演を務めた中村敦夫の解説がある。「虚空に賭けた賽一つ」は新テレビシリーズ第24話の原作。ゲストは弓恵子、橋本功など。ラストのどんでん返しと哀れさが心を打つ。「旅立ちは三日後に」は新テレビシリーズ第9話の原作。出だしの切り口が最後に回収される構成が
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光文社時代小説文庫木枯し紋次郎第9弾。表題作のほか、「鴉が三羽の身代金」、「四つの峠に日が沈む」「鬼が一匹関わった」の計4編を収録。「鴉が三羽の身代金」は新・テレビシリーズ第10話の原作。脚本が弟の中村勝行、演出は中村敦夫。兄弟でやるのってなかなかないのでは。牢破りをした8人が地元に関わりのある渡世人たち3人を人質に。身代金を出せというのだが、それぞれの縁あるものはみな知らん顔。そうこうするうちに
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光文社時代小説文庫木枯し紋次郎第7弾。表題作のほか、「唄を数えた鳴神峠」「霧雨に二度哭いた」「四度渡った泪橋」の計4編を収録。「唄を数えた鳴神峠」は紋次郎最大のピンチの話。他人の話を信じない紋次郎が狂女の言葉を信じ騙される展開。追っ手は24人。紋次郎はこの危機を乗り越えられるのか――という話。ここで連載はひとまず終わり、次の作品から復活することに。それが表題作の「木枯しは三度吹く」。登場の仕方と殺
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1969年から1973年にかけて週刊ポストで連載された劇画。1972年に石原裕次郎主演で2度映画化。1983年、1992年にフジテレビでテレビドラマ化されている。あらすじと感想舞台は徳川時代。はっきりしないが後期。武士の権威は落ちつつもなんとか維持している時代。しかし、幕府の財政事情はひっ迫。えらいこっちゃというので取るべき政策はただ一つ。諸大名のあら捜しをして領地を没収し、幕府の直轄にすること。
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1972年出版の書下ろし長編。翌年、第26回日本推理作家協会賞を受賞。テレビドラマ化は意外と少なく、1986年フジ系列「金曜女のドラマスペシャル」の1回のみ。主演は市毛良枝、名高達郎。他に中尾彬、矢崎滋など。あらすじ札幌へ向かう旅客機の中から女性が忽然と消えた。幽霊騒ぎとなったこの事件で疾走したのは人妻・浅岡美那子。ベトナムで死亡が報じられながら奇跡的に生き残り帰国した「日本ジャーナル新聞」の記者
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2013年出版の作品。動機をひらめく瞬間が印象的。あらすじ売れない役者同士の谷村有子と葛西信。二人は同棲していたのだが、ある日同時に連ドラの話が舞い込む。きっかけは有子が人気女優の新藤美由紀の運転免許証を拾ったこと。美由紀の本名が「谷村侑子」と一字違いであるのをいいことに、免停中の有子はその免許証に自分の写真を貼り使用していたのだ。ところが、有子は運転中に警察に捕まってしまう。あーあと思っていたと
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1984年初出の岡部警部シリーズ。浅見光彦でもなければ信濃のコロンボの話でもない。1987年にTBSでドラマ化、2006年にフジ、そして2017年にTBSと3回ドラマ化されている。と思ったら1989年に火曜サスペンス劇場でも映像化。タイトルが「吉備路殺人事件」だからわからなかったな。出演は加納みゆき、佐藤慶など。どんなドラマなんだろ。あらすじ夜の新宿で中年男が何者かに殺害された。男は「タカハシノヤ
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