1991年出版の政治サスペンス。ハードボイルド、冒険小説ともいえる。
あらすじ
少数派閥出身の竹尾首相は引退の花道として東南アジアを歴訪することに。
あとがまを狙う大派閥の領袖の二人がいがみ合う中、何者かが竹尾首相の暗殺を企てる。
日本人・速見と中国系アメリカ人・張という二人のプロにそれぞれ別ルートからの暗殺指令が下る。
それを追う叩き上げの警視・片桐はさまざまな矛盾に苛まれながらも自分の任務を遂行しようとするが―という話。
感想
出だしから中盤にかけてはなかなか面白い。
特に第一章の終わりの方なんか意外性があってうまいなあと思う。
反面、話が進むにつれて「?」となってくるところもある。
最後なんか「え、それ?」という感じがしないでもない。
このテの政治サスペンスは落としどころが難しい。
出だしの緊密感や設定の意外性を最後まで保つのが大変だ。
このあたりフォーサイスの「ジャッカルの日」の凄さをあらためて思う。
旬の殺し屋とかつて一流と言われた殺し屋が交錯するのは面白いんだけどなあ。
最初、これ同一人物とかやったりしてなんて読んでたんだけど。
ミステリ好きって時々そういう先読みをしたがるもんで(笑)
なんやろね、攻める側・守る側をもっとはっきりさせればいいのかな。
ものづくりというのはやはり難しい。