衝撃の作品・西村寿行「虎落笛」を読む

1980年出版の作品。
兄の西村望の犯罪小説を彷彿とさせる衝撃の内容。

あらすじ

検事の郷名は死刑執行の立会に臨んだ。
死刑囚・北岡の無実を処刑直前に確信するも
時すでに遅く処刑は執行されてしまう。

幼き頃、人買いに売られ奴隷生活を送り流転の人生を送った北岡。
風が――冬の風が……。北岡が最後に遺した言葉は何を意味するのか?

検事を辞め、北岡の過去を求めて旅に出る郷名。
だが北岡の就籍地・宮崎で何者かに襲撃される。

北岡の生い立ちに隠された秘密とは?--という話。


感想

著者の作品にはいつも驚かされるがまあ凄い話。
就籍という話も初耳なら、昭和初期にまだ人買いが存在したのも衝撃。
日向の人買い、最上婆あ……そんなのあったのね。

しかもまあ、過去を探っているうちにどんどんさかのぼっていき
どこまで行くんやと思っていたらこれが見事に繋がっている。
そのうち家系図入りでわかってくる。

いやー凄い。ようこんなの書くわ。
モデルとかあるんかねえ。

負の連鎖というか哀しい連鎖というか。
しかし、現代でもあるかもしれんねえ。
さすがに人買いはわからんけど、負の連鎖はあるわな。
シングルマザーの子はシングルマザー率高いっていうし。

こういうの書けたらなあ。怖いけど。

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