1973年にNHKで放送された単発ドラマ。
芸術祭優秀賞を始め、数々の栄誉に輝いた。
出演は西村晃、萩原健一、石立和男、鈴木ヒロミツ、小鹿ミキなど。
あらすじ
舞台は東京・佃島。
魚河岸で働く元指物師の老人・兵五郎(西村晃)の2階に
ヒッピー風の若者・昭二(萩原健一)が間借りして近所は大騒ぎ。
兵五郎は昭二に髪を切れ、汗流して働けと口酸っぱく接するが、
反発する昭二は仲間を一人、二人と集めてきて対抗する。
日々過ごす中で、いつしか互いに分かり合う部分も出てくるのだが――という話。
感想
脚本は山田太一さん。音楽は星勝さん。
鈴木ヒロミツさんもいるのでモップスですな。
萩原健一さんはテンプターズなので、グループサウンズ繋がりみたいな。
気弱な友人役の石立和男さんは、
石立鉄男さんの実弟でしたかな、確か。
特攻隊の生き残りでもある西村晃さんは、
本作出演時は御年50歳。
自分らが子供の頃の50歳って貫禄ありましたな。
自分がその年になって貫禄はねえなあと思うが、
その分まあ若々しいっちゃ若々しい気もする。
引っ越してきた若者が出て行くまでのストーリーなんだけど、
このなんちゅうか結論のない感じが山田太一さんらしい感じ。
山田さんを含め脚本家BIG4と呼ばれた
倉本聰さん、向田邦子さん、橋田壽賀子さん、
他の3人ならまた違った話になるんでしょうねえ。
長屋があってゴムプールで遊んで、
駄菓子屋に行って赤電話があって・・・
そういう風景も昔を思い出して懐かしや。
でも、観光客が来るから戸締りしておいてなど、
割合こそ変われど世の中意外に変わってない気もする。