1985年土曜ワイド劇場にて放送。
原作は辻真先『ローカル線に赤い血が散る』。
主演は林隆三&石川ひとみ。以後、メンバーチェンジしながら6作が放送された。
ゲストは宅麻伸、丸川秀美、平淑恵、江木俊夫、森田順平、藤岡重慶など。
あらすじ
フリートラベルライターの瓜生慎(林隆三)は
財閥の令嬢で女子大生の三ツ江真由子(石川ひとみ)と同居中。
北海道に婚約旅行に出かける予定だったが、
瓜生が仕事で福岡に行く羽目になって話はパー。
そんな話を真由子が大学で友人の毬子(丸川秀美)にしていると、
毬子から北海道の実家に帰る予定があるので一緒に来てとお誘いが。
ところがこれには裏があって、
毬子は父親の重吉(藤岡重慶)に強引に縁談を勧められており、
それを断る援護射撃として真由子の力を借りようとしていたのだった。
おりしも町はローカル線廃止を巡って賛成派と反対派の争いが勃発。
真由子が毬子の家に行ってみると、アングラ劇団主催者の兄(宅麻伸)の姿が。
どうやら、近くで公演中らしい。
ローカル線が廃線と決まり、最後の列車が走った翌朝、
首を轢断されている重吉の死体が発見されて――という話。
感想
まあ、なんちゅうかザ・2時間サスペンス。
別に特に意外性はないけれど、なんやかんやでよくできている。
骨格がしっかりしてるというか、安心して観られるというか。
ひと頃大流行したトラベルミステリーだけど、
こんだけ情報化社会になるとあんまり必要性はないかもねえ。
なにかしら違うタッチでいかんと、わざわざドラマにする必要ないし。
それ以前に、制作されること自体がもうありませんわな。
かといって、事件を追っかけりゃいいかというと、そうでもなく。
なんせフィクションを超える事件が現実に連発しとんだから。
思い切り娯楽的なミステリーにするか、ゴリゴリ社会的なものにするか。
特徴はもちろん、付加価値を持たせんと難しいですな。