1976年1月6日から毎週火曜日全31回放送。
石原プロ製作ドラマ記念すべき第1号であるとともに
渡哲也の闘病からの復帰第1作であった。
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あらすじと感想
組織暴力を担当する捜査四課を扱ったのは
当時としてはかなり珍しい。
また、アクションでなく人間ドラマで勝負したのも斬新だった。
さらに刑事とマスコミの関係を描くのも新鮮。
当時、石原裕次郎42歳。渡哲也34歳。倉本聰41歳。
社会が幼くなったと言われる今日と比べ
当時の40代てのは大人びてましたわな。
確かに幼いころ、40歳なんておっさんだと思ってた。
定年も55歳だったしねえ。
それはさておき物語は基本渡哲也演じる黒岩刑事中心に進んでいく。
黒岩頼介……警視庁捜査四課刑事―渡哲也
滝川竜太……東洋新聞キャップ―石原裕次郎
黒岩恵子……黒岩の妹―仁科明子(仁科亜季子)
三浦直子……バー「ムンク」の美女―篠ヒロコ(篠ひろ子)
九条浩次……東洋新聞記者―神田正輝
日高 明……東洋新聞記者―寺尾聰
松川純一郎…毎朝新聞キャップ―宍戸錠
深町行男……警視庁捜査四課課長―佐藤慶
加賀美乙吉…城西署捜査四課係長―中条静夫
一色光彦……城西署捜査四課課長代理―玉川伊佐男
丸山米三……城西署刑事―高品格
大内 正……城西署刑事―小野武彦
高木吾一……城西署刑事―草薙幸二郎
平原春夫……城西署刑事―粟津號
だいたいこのあたりがメイン登場人物。
バー「ムンク」の歌手には牧村三枝子。
後にもともと渡哲也のアルバムの1曲だった「みちづれ」を
パートⅢの劇中で歌いシングルで発売し大ヒットしたわけだが
この時点ではただドラマの中で歌ってるだけである。
メイン脚本家の倉本聰を中心に名作が多い。
監督も舛田利雄、村川透など映画人が揃い
その重厚感は今日では決して作り出せないだろう。
個人的に大好きなのは第8話「俺の愛したちあきなおみ」。
ドラマに登場しない特定の芸能人の名前がタイトルに入る異例の作品。
芸能界の暗部を描いたエピソードで、
枕営業の犠牲となる主人公を演じたのは高橋洋子。
その実態を暴露しようと生放送に挑んだとき――。
やるせなさと憤り爆発の展開。
昔の月刊シナリオにも載っている作品である。
他には松田優作がゲスト出演した第4話「協力者」。
兄の復讐を果たし何があってもサングラスを外さなかった犯人役の
松田優作が取調室でサングラスを外す――ってとこが名シーン。
伴淳三郎さん、橋爪功さんがゲスト出演している
直子が映っているというブルーフィルムがらみの第20話「週末」、
弟分の母に葬儀の香典を届けたい一心で行動する
志賀勝さん演じるやくざの悲劇を描いた第23話「山谷ブルース」など
ドラマってのは面白いだけでなく感動させるために
あるんだねえと再確認させてくれる作品。
そういうのを書かんとね。