1984年トラベルミステリー全盛期の作品。1985年に土曜ワイド劇場でテレビドラマ化。三橋十津川・愛川亀井コンビの6作目。あらすじ古都・金沢で失踪した親友めぐみの行方を追って上野発21時50分のブルートレインに乗り込んだOLの理沙。しかし、何者かに後頭部を一撃され気絶。気がつくと理沙は男の死体と横たわっていた。しかも、それは旧友の井崎で理沙に嫌疑が降りかかる。疑われながらも釈放された理沙は、めぐみ
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初出は「小説現代」95年8月号~10月号。2002年1月5日に土曜ワイド劇場で映像化。正月早々バラバラ死体の話かいという感じなのだが。あらすじ荒川の河原でバラバラ死体が発見される。被害者は中年の女性ということしかわからない。身元を確認する手段は胃の中に残されたサクランボの茎だけ。手掛かりが少ないため、捜査は難航。やがて十津川警部は数か月前に神奈川で起きたバラバラ殺人事件との共通性を突き止める。犯人
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1990年初出の作品。2001年に土曜ワイド劇場で映像化。あらすじルポライターの田島は、仕事で北海道へ。宗谷本線の車中で瀕死の男から原稿を託された田島。中身を読んでみると、2年前に同じ宗谷本線で起きたある殺人事件の真相を調べた内容だった。殺された男は元教師で、殺人犯として刑務所に入っている教え子の無実を信じて密かに調べていたのだった。 ライターの習性として好奇心に駆られた田島は自分でも調査を始める
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2004年初出の作品。TBSでテレビドラマ化された際は渡瀬恒彦・大原麗子もと夫婦の共演が話題を呼んだ。あらすじ東京の古いアパートで火災が発生。放火と思われ一人の男が他殺体で発見される。男の名前は奥田。十津川警部達が捜査に当たると奥田は青森に帰郷する日を楽しみにしていたことがわかる。どういうわけか奥田の行きつけのスナックのママ、明子が奥田の遺骨を抱え青森に行きたいという。捜査が行き詰まっているのを打
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1991年初出の短編集。しかし、収録されている作品は昭和40年~50年代初めにかけて雑誌で発表されたもので貴重。「危険な若者」「ある男の肖像」「脅迫者」「電話の男」「優しい死神」「めでたい奴」の6編。要するにトラベルミステリーで一世を風靡する前、それほど売れていない時代に書かれた作品群。だが、十津川警部シリーズなどの長編しか読んだことがない人にとってはとても新鮮に感じるだろう。そもそも西村京太郎は
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1986年の駅シリーズ第3弾。1994年に渡瀬恒彦主演でテレビドラマ化。月ドラ第4弾だった。あんなに続くとはね。あらすじ飲酒運転で老人をはね殺したという濡れ衣をきせられ服役後に自分を陥れた後輩カメラマンを刺殺したカメラマン金井。彼は追われながら故郷の函館へ向かう。刑務所に入っていた時もただ一人自分を見捨てず通い続けてくれた美人モデルのマリ子だけが彼の心の支え。函館駅で彼女と待ち合わせた時、謎の男の
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1988年のトラベルミステリー。1992年に土曜ワイド劇場、2005年に月曜ドラマスペシャル(この頃はもうミステリー劇場だったか)でドラマ化されている人気の作品。あらすじ「あさかぜ1号」は東京から博多行きの寝台特急。その個室で現金1千万を持つ初老の男が殺害された。連れと思われた女性は、なぜか事件直前に岡山で途中下車。この女性に一目ぼれした十津川警部の部下杉本刑事は単身尾行を開始する。しかし彼女の行
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1986年初出のトラベルミステリー。1989年に土曜ワイド劇場で、2004年にテレビ東京でテレビドラマ化されている。あらすじ腎臓結石の痛みに耐えかねて緊急入院した亀井刑事。捜査本部に戻ろうと忍び足で病院を歩いているとレントゲン室から男女の話し声が。なんとその内容は「今度の日曜日、ブルトレが八分間停まった時に人を殺す」というものだった。相談を受けた十津川警部は八分間の停車時間がある寝台列車を調べる。
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1978年初出の作品。この1か月前一世を風靡するトラベルミステリー第1弾「寝台特急殺人事件」が刊行されている。2009年にTBSで十津川警部シリーズ第42弾「九州ひなの国殺人ルート」としてテレビドラマ化。あらすじ浅草寺境内で発見された若い女性の全裸死体。彼女の太腿には薔薇の入れ墨が。捜査の結果、彼女は岐阜市内の旧家の長女らしいことがわかり十津川警部は岐阜に飛ぶ。確かに彼女は3年前に家出した良家の娘
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1976年初出の消えたシリーズの1冊。ていうか海洋ミステリーの1冊。1980年に土曜ワイド劇場でドラマ化。この時は三橋十津川は変わらないが亀井刑事がなんとコワモテの綿引洪さん。あらすじ魔の海と恐れられる小笠原沖で遭難を伝えられた大型クルーザーが発見された。乗っていたのは海洋研究家始め9名。しかし、発見者5人が乗り込んだ時、船内は無人で誰もいない。1872年に起きたイギリスの帆船マリー・セレスト号の
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