内田康夫「津和野殺人事件」を読む

1984年初出の作品。

1997年にフジで、2008年にTBSで

浅見光彦シリーズの1つとして映像化。

あらすじ

東京都営染井霊園の一角で男が殺された。

死体の第一発見者は光彦の母親、雪江。

警察の事情聴取に腹を立てた雪江は

光彦に捜査協力をさせることにする。

現場写真を見た雪江は

自分が発見した時と腕の位置が違うことを指摘。

そのことから光彦は凶器が墓石であることを推理。

しかし、墓石の前で殺されたことしか

手がかりがないことからなかなか捜査は進まない。

 

事件の謎が徐々に解きほぐされていくのは

被害者が在住していた津和野に光彦が出向いてから。

しかし、第二・第三の殺人が起こり

事件はますます混迷を極めていく。

きっかけは戦前から続く社会の流れ、

そして戦時中に起きたある出来事にあった――。

旧態依然とした風習が根強く残る街で

果たして光彦は事件を解決することができるのか?という話。

 

感想

重層的な謎が次々と提示され

1つ進む度にまた新たな困難が起こる

推理小説のお手本のような作品で読みごたえ抜群。

事件解決の大きな手がかりとなる母娘は

フジ版は高林由紀子、森口瑤子。

TBS版はいしのようこ、加藤夏希。

10年違うとキャスティングも違うものだ。

ある意味犬神家のような旧家の風習というのは怖い。

ま、自分のような野良犬にはさっぱりわからん世界だが。

ドロドロな話のはずだが

爽やかさがあるのは光彦のキャラのおかげなのかね。

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