西村京太郎526「十津川警部 犯人は京阪宇治線に乗った」を読む

2013年出版の作品。
動機をひらめく瞬間が印象的。

あらすじ

売れない役者同士の谷村有子と葛西信。
二人は同棲していたのだが、ある日同時に連ドラの話が舞い込む。

きっかけは有子が人気女優の新藤美由紀の運転免許証を拾ったこと。
美由紀の本名が「谷村侑子」と一字違いであるのをいいことに、
免停中の有子はその免許証に自分の写真を貼り使用していたのだ。

ところが、有子は運転中に警察に捕まってしまう。
あーあと思っていたところ、罰金から何から何まで
美由紀のはからいでおとがめなしに。

さらにプロデューサーの推薦で
有子と葛西に夫婦役での連ドラ出演が決まるのだから
世の中、どこに何が転がっているかわからない。

ロケ地である京都に向かう有子と葛西。
しかし、京阪宇治線沿いでの撮影初日、有子とドラマスタッフが行方不明に。
二人はとうとう死体で発見される。

さらに東京では国務大臣の白石幸次郎が爆殺され、続いて葛西も殺される。

十津川警部たちは京都府警と捜査を進めるうちに
ある女優の自殺に行き着くのだが――という話。


感想

出だしのスロー感というかパッとしなさはさておき、
中盤以降はそれなりに盛り上がってきて面白い。

特に女優の自殺に行きついてからの
犯人の動機について頭を悩ます十津川と亀井の姿は
トラベルミステリー黄金期の時刻表トリックの頃を連想させる。

これなんかは2時間サスペンスになってもおかしくないような。
知らんだけでなってるかもしれんが。

しかし、京人形で爆殺するの好きだねえ(笑)
連続して読んじゃうとそんな感想を持ちますな。

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