賞金稼ぎシリーズ・東映時代劇映画「賞金首 一瞬八人斬り」を観る

1972年公開の「賞金稼ぎ」シリーズ第3弾。

あらすじ

今回の舞台は甲州・黒戸金山。

そこから江戸へ送られるはずの
黄金百二十貫が夜叉狼率いる山賊に奪われる。

黄金の行方は杳として知れないなか
老中の堀田と大目付の跡部は賞金稼ぎとして知られる
町医者・錣市兵衛(若山富三郎)に黄金奪還を依頼。

期限は日食までの5日以内。
いつものごとく市兵衛は
数々の秘密兵器を駆使し悪党に立ち向かう。

しかし山吹色の欲望に取りつかれた連中の壁は厚い。
はたして黄金はどこに?--という話。


感想

和製マカロニウエスタン「賞金稼ぎ」シリーズ第3弾。

昔テレビ京都で再放送してるのを観てるはずなんだけど
最初の「賞金稼ぎ」と内容がごちゃまぜに。

人間の記憶なんてのはあてにならないものだ。

要は甲州で金盗まれたから取り返しにいくという話。
ストーリーとしては結構破たんしてるというか
つじつま合わんような気もするが、そんなことは重要ではない。

B級アクション映画の楽しみ方は他の部分だ。
いつにもましていろんな小道具が登場する。

杖がいくつにも分かれて手裏剣じゃないけど投げれたり
スコープ付きのライフルあったり
(しかもそんな近距離でスコープいらんがなという時もある)
竹筒のバズーカあったりと何でもあり。

酒場で相手の腕を斬る殺陣はさすが若山富三郎。
そして悪女と寝るシーンでは春画が挿入されるのもお約束。
なぜだかエロと時代劇、エロとミステリーは相性がいい。

出演陣もここでもニヒルな会田刑事じゃなかった天知茂を筆頭に
おなじみというかハマるメンバーが揃っている。

特にオツムの弱い荷車引きの万七親分じゃなかった
遠藤辰雄の怪演は一見の価値がある。

昔はこういうキャラクターが必ずいて見せ場を作ったのだが
今では差別じゃ何だと言われ作品の中でお目にかかることはない。

人間いろいろなのにねえ。
白目もむけばどもりもするわな。

せちがらい世の中である。

こういうプログラムピクチャーを作れてる時代というのは
まだまだ撮影所に力があったということ。
ただの配給会社になってしまった現在とは隔世の感がある。

ま、とにかく切れ味鋭い殺陣と
アイデア豊富なアクションが堪能できる作品。

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