アカデミー賞受賞作「ハリーとトント」を久々に観る

1974年公開のロードムービーの名作。
主演のアート・カーニーはアル・パチーノ、
ジャック・ニコルソン、ダスティン・ホフマン、
アルバート・フィニーを押しのけ堂々のアカデミー賞主演男優賞に輝いた。

あらすじ

72歳の老人ハリーは愛猫のトントと一緒にニューヨークのマンハッタンに住んでいた。
ところが区画整理のためアパートから強制立ち退きに。
抵抗したもののやむなくハリーはトントと長男の家に行く。

しかしそこで待っていたのは嫁に気兼ねする生活。
結局長女を頼ってシカゴに赴くのだが
その旅の途中でヒッピー少女と出会い、さらには初恋の女性と再会する。

ハリーは様々な人々と心通わせていくのだが–という話。


感想

高3の正月ぐらいに勉強もせんと観たのが最初。
なんちゅうかいつ観ても味がある。
「老い」と「死」という普遍的なテーマを老人と猫のロードムービーで描くというのが斬新。

派手なものづくりばかりしている今のハリウッドに少しは見習ってもらいたいものだ。

何気ないセリフにも味があるし。
子どものとこ行くのにバスなどの交通手段を使わない。

ハリーはトントに言う。

「そうか、バスは嫌いか。自由がいいか」

こういうところがたまらない。

行政の区画整理でアパートを追い出され自由を奪われたハリーならではの言葉。

動物映画というほど猫がフィーチャーされないのがいい。

おしつけがましくない。
ラストはお涙ちょうだいでもないし、
余韻が残って考えさせられる映画。

こういう作品の方が作るのは難しいんだよなあ。

いろんなものがブレンドされ絶妙のバランスで味付けされている、そんな映画。

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