横溝正史シリーズⅡ「女王蜂」を観る

1978年8月に全3回、TBS系列で放送。
映画も同年に公開されている。当時の横溝正史ブームの凄さがよくわかる。

あらすじと感想

ヒロイン大道寺智子は片平なぎさ。
「なぎなぎ」と呼ばれてもいなければ
堀ちえみをいじめてもいない頃である(ドラマの中の話。念の為)。

当然雪姫にもなってないし隠密道中なんてできようはずもない。
なんせ島でずっと暮らしてる。
明るい笑顔よりどこか儚げな顔の方がよく似合う。

この頃から後の2時間サスペンスの女王になる資質があったのね。

この智子に近づく男性がひたすら殺されていく。
相変わらず金田一はひたすら殺されてからでないと
犯人を指摘しない(または、できない)。

よく考えればどこが名探偵なのやら。

特にこの話では第一の殺人(時系列では第二の殺人)の
現場を見た時ピンとこんとおかしいのではないだろうか。

ネタバレになるので詳しくは書かないが
現場にアレが落ちててその話アレにしかしてないのに
何でアレがあんねんと普通考えそうなものなのだが。
(観てないとなんのこっちゃという話)

この作品の犯人像って他の作品とは結構違うところがある。

ま、犯人に共感しようがない。
自己中もここまで来るとビョーキである。

そもそもなんでアレをいまさら思ってソレをしようという
発想になるのか・・・(キリがないからやめよ)

ま、この頃の古谷一行の金田一はよく似合う。
後の単発シリーズの短髪金田一とはエライ違いだ。

そして長門勇演ずる日和警部。
いつもながらおとぼけがよく似合う。探検家みたいなカッコして捜査を行う。

ここに警官役の三谷昇までからんでくるから面白くてしょうがない。

ストーリーは原作に比べるとかなり簡略化。名前もラストも違うし。

これはこれでわかりやすくていいのでは。
事件の全てが月琴島で起きたという変更もしっくりくる。

なんか海の色が現代とは違うね。
神山繁さんは映画にも出てたような。今は亡き夏夕介さんも出てるし。

全3話で映画分ぐらいの長さなのでちょうどいい。
映像化されてる回数が意外に多いのも分かる気がする。

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