1968年大映映画。
女賭博師シリーズ第8弾。
Auto Amazon Links: プロダクトが見つかりません。
あらすじと感想
監督は「ガメラ」の田中重雄。
主演は「昇り竜のお銀」江波杏子。
普通シリーズって多少なりとも連続性があるものだが、
なぜかこれに限っては毎回違う父親(賭博師)が江波杏子を一流の賭博師に育てる。
まあロクに育てるシーンはないのだが。
この作品ではいきなり5年後に話が飛び、もう女賭博師になってる。
せめて手ほどきするシーンぐらい入れたらどうだ。
で、毎回父親が悪い奴に殺され、毎回江波杏子が知らなかった兄弟が出てくる。
全シリーズ観たわけではないので何とも言えんが。
最初はそうでもないらしい。
今回の父親役は「村上源次郎」大坂志郎。
いかさま師で刑務所に入っても改心せず、ひたすらいかさまのやり方を考えてる。
一言でいえばどうしようもない父親である。
なんでこんな奴に気がねせなあかんのよと思ってしまう。
そういや昔シナリオ習ってた監督がこの人を演出したことがあるのだが
すげえセリフ覚えが悪かったそうである。
ひねくれてて大変だったそうで、
昔から善人を演じる人間はややこしく
悪人を演じる人はいい人というのは変わらんのねと思った記憶がある。
兄貴には川津祐介、ライバルには三条魔子。
組合長には「勘兵衛」志村喬御大。東宝じゃないのにね。
お笑い担当がこの手の映画にはつきものなのだが、
鳳啓助・京唄子となんとコント55号が出ている。
どういう取り合わせかねこりゃ。
まあ娘に迷惑かけっぱなしの大坂志郎が
作ったいかさまサイコロが結果的には
江波杏子のピンチを救うわけなのだが。
なぜか天の声みたいに親父の声が聞こえ
勝負に勝つ。エスパーかあんたは。
他にも最後の最後になって
川津祐介のことをもしや自分の兄さんでは?と気づく。
それまでタイミングが随分あっただろうに。
などなど突っ込みどころ満載である。
違う意味でオモロい作品。