西村京太郎274「東京・松島殺人ルート」を読む

1998年出版の作品。久々に海の男・十津川警部の姿と亀井刑事の怒りが炸裂する内容。あらすじ東京で初老の男女が相次いで謎の死を遂げた。男性は交通事故死、女性は溺死。目撃者の情報によれば二人とも「……島」という言葉を残してどこかに行こうとしていたようだ。身元が割れない中、謎の怪文書が連続して届く。手がかりを求めて十津川警部と亀井刑事は秋田から松島へ。背後には東北の開発に群がる利権集団が。一人、勇気を出
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第15回このミス大賞受賞作・岩木一麻「がん消滅の罠 完全寛解の謎」を読む

2017年出版の第15回このミス大賞受賞作。2018年に唐沢寿明主演でTBSでテレビドラマ化。がん消滅というインパクト大の原作は大ヒットした。あらすじ日本がんセンターに勤務する医師・夏目。ある日、友人の森川から相談を受ける。生命保険会社に勤務する森川は、夏目が診療に携わったがん患者たちが余命半年の宣告を受けたにもかかわらず、生前給付金を受け取った後にいずれも生存しているという。それどころか、がんそ
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加賀恭一郎初登場作・東野圭吾「卒業」を読む

1986年出版の乱歩賞受賞後長編第1作。本格ミステリでもあり青春ミステリでもある。あらすじとある国立大学の女子学生たちが入居している「白鷺荘」。管理人のばあさんが口うるさく見張っているため、男子学生は決して入れないと言われていた場所だ。この白鷺荘である日突然、事件が勃発。4年生で茶道部所属の牧村祥子が二階の自室で死んでいたのだ。発見したのは同じ茶道部の相原沙都子と金井波香。自殺か、それとも他殺か?
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衝撃の冒険アクション・西村寿行「帰らざる復讐者」を読む

1977年出版の冒険アクション。南海の孤島、極寒のアラスカ、そして日本。いろいろな意味でスケールがでかく、圧倒される。あらすじ幸せに暮らしていた医師・原田。ところが、突如として不幸が訪れる。父は拳銃で射殺され、妹は犯されたうえに虐殺。そして恋人はどこかへ連れ去られた。誰が何のために俺の家庭を壊したのか。原田は報復心に燃え、父の過去を追っていく。父の昔の同僚と思われる男たちが次々と殺されていたのだ。
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笹沢左保「明日に別れの接吻を」を読む

197?年出版の推理小説。「その朝おまえは何を見たか」に通じる作品。1981年火曜サスペンス劇場で古谷一行、小川知子主演でドラマ化。あらすじ若手官吏の須賀原は将来を期待された運輸省のホープ。ところが、妻が凌辱されその相手である不良学生を誤って殺してしまい5年の執行猶予判決を受ける。妻は自殺し、幼い息子は妻の実家に預けられた。息子の面倒を見てくれたのは亡き妻の妹、美由紀。次第に恋仲になるも、それ以上
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西村京太郎114「マウンドの死」を読む

1986年出版の短編集。表題作のほか、「裸の牙」「血に飢えた獣」「二十三年目の夏」「バイヤー殺人事件」「わが心のサンクチュアリ」の計6編を収録。「裸の牙」は1978年の短編。もっと古い作品かと思ったけど。7年ぶりに弟から手紙が来たやくざの男。一人前になった弟と会うのを楽しみにしていたが、弟は死体となっていた。弟が手に握りしめていた首無しの裸の女の写真から弟殺しの犯人捜しを行うのだったが――という話
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西村京太郎84「京都感情旅行殺人事件」を読む

1984年出版の作品。もともとは1981年の連載小説を加筆したもの。動機のわからなさが魅力の隠れた傑作。あらすじ京都で起きた謎の連続心中事件。その中の一組の男性が西本刑事の友人だった。それら3組のカップルには心中の理由が見つからない。京都に向かった亀井刑事と西本刑事は一連の事件に嵯峨野の直指庵を訪れていた共通点を見つける。謎を解くカギは「想い出草」というノートなのか?十津川警部は若い男女の刑事を京
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鬼貫警部シリーズ・鮎川哲也「死びとの座」を久々に読む

1983年発表の鬼貫警部もの。1993年火曜サスペンス劇場で映像化。大地康雄主演で人気を博したシリーズ第1弾だった。あらすじ公園で発見された射殺死体。男がかけていたベンチは「死びとの座」と呼ばれていた。殺されたのは芸能人のミッキー中野。ジャッキー上野のものまねで有名になっていた。捜査陣は次々に出現する容疑者に困惑しかない。ルポライターからスチュワーデス、同業者など。北へ西へ向かう捜査陣。アリバイを
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伝説の本格ミステリ・綾辻行人「十角館の殺人」を久々に読む

1987年出版の著者のデビュー作。トリックの斬新さが評判となり、その後のいわゆる「新・本格派」の旗手となった。あらすじ九州大分県にある孤島。そこでは奇怪な四重殺人が過去に起きていた。そこに地元の大学生7人が訪れる。大学のミステリ研究会メンバーである面々は、それぞれカーやエラリィなど有名なミステリ作家のあだなで呼び合っていた。7人が孤島の十角館で過ごし始めた時、連続殺人の惨劇の幕が切って落とされた―
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本格ミステリ・東野圭吾「白馬山荘殺人事件」を読む

1986年出版の本格ミステリ。デビュー作の「放課後」⇒「卒業」に続く第3弾。あらすじ大学三年生の原菜穂子。彼女は一年前に自殺した兄・公一の死に疑問を抱いていた。公一は一年前の冬、信州白馬のペンションで謎の自殺。しかし、公一は「マリア様はいつ帰るのか?」という謎の手紙を菜穂子に送っていた。菜穂子は友人の沢村真琴とともにペンション「まざあ・ぐうす」を訪れる。偶然にもそこには公一の死に居合わせたすべての
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