沢崎シリーズ5・原尞「愚か者死すべし」を久々に読む

2004年出版のシリーズ第5弾。もっとも4つは長編で、1つが短編集。あらすじ大みそかの朝、沢崎のもとを訪ねた若い女。名前は伊吹啓子。彼女は銀行強盗を自首した父の無実の証明を依頼。沢崎は彼女を父親が拘留されている新宿署に送る。ところがそこで、狙撃事件に巻き込まれてしまう。放たれたのは二発の銃弾。一発は護送されていた啓子の父親に、もう一発は彼をかばった刑事に命中した。狙われたのは啓子の父親なのか、それ
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死神シリーズ2・西村寿行「鷲の啼く北回帰線」を読む

1981年出版の死神シリーズ第2弾。あらすじ首相の娘・志津子がチューリッヒで失踪する事件が起きた。彼女の行方を追った外事警察捜査員・朱野能子も「北回帰線に鷲が啼いている」という謎のメッセージを残し消える。2人はヨーロッパ全域にまたがる売春組織に拉致され飼い主の男たちに利用される日々を過ごしていた――。上層部から要請され、閑職に飛ばされていた伊能と中郷の両警視正はヨーロッパに飛び、秘密組織と対決する
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西村京太郎105「最果てのブルートレイン」を読む

1986年出版の短編集。表題作の他、「余部橋梁310メートルの死」「愛と死の飯田線」の計3本を収録。「最果てのブルートレイン」は妻の仇討ちを果たし、思い出の地で死のうと稚内に向かった矢代。ところが、隣席の若い女性に助けを求められる。そして、女性は車内で殺された。莫大な遺産を相続したまま――。思い残すことはないと思っていた矢代だったが、次第に事件の行方が気になり、ある行動に出る――という話。矢代のハ
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戦慄のバイオレンス・西村寿行「ガラスの壁」を読む

1985年出版の衝撃問題作。あらすじ渋谷区のある住宅街で異変が起きた。「鷲」と名乗る謎の男が次々と人妻を篭絡し、コードネームと快楽の記憶だけを与え奴隷にしていったのだ。同じ頃、超能力者・ガッドを教祖に戴く新興宗教団体・神の叡智協会もまた同様の実験に乗り出していた。「鷲」たちと教団の熾烈な戦いに隠されたものとは?恐るべき国際謀略の秘密が今暴かれる――という話。感想いやはやこれまた凄い展開。どっからこ
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西村京太郎139「山手線五・八キロの証言」を読む

1988年出版の短編集。表題作のほか、「裏磐梯殺人ルート」「鎮魂の表示板が走った」の計3本を収録。あらすじと感想「山手線五・八キロの証言」は短編というより中編。旅行雑誌の編集者が何者かに殺害された。彼は恨まれるような人ではないことがわかり、十津川警部たちは彼の取材内容に注目する。彼が企画していた山手線一周の取材で撮影したフィルムが何者かに盗み出されていたのだ。十津川達は乗客の中から目撃者を探すのだ
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西村京太郎148「特急『あさしお3号』殺人事件」を読む

1988年出版の短編集。表題作のほか、「夜が殺意を運ぶ」「首相暗殺計画」の計3編を収録。(「オートレック号の秘密」は文庫版にない)表題作は読んで字のごとく、あさしお3号で殺人事件が発生。しかも殺されたのは十津川警部の友人で作家の沢田。そりゃ頑張るしかない十津川警部。速攻怪しい奴を見つけるが鉄壁のアリバイが存在。さらに沢田の恋人が殺され、憤りは倍増。城崎を通るというかこの地域独特の電車の状況を駆使し
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西村京太郎282「河津・天城連続殺人事件」を読む

1999年出版の短編集。表題作のほか、「黒部トロッコ列車の死」「週末の殺意」「一千万円のアリバイ」の計4本を収録。「河津・天城連続殺人事件」は短編というより中編。2006年にTBSで映像化。伊豆・河津七滝の宿に宿泊した謎の女。彼女は2カ月前に七滝の一つである蛇滝で転落死した女性と同姓同名だった。そして釜滝で発見された男性の射殺死体。静岡県警の身元照会を受け、十津川と亀井は現地に。殺されたのは連続殺
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西村京太郎91「行楽特急殺人事件」を読む

1985年出版の短編集。表題作のほか、「ATC作動せず」「急行べにばな殺人事件」「午後九時の目撃者」の計4本を収録。「ATC作動せず」は前にも書いたので省略。「急行べにばな殺人事件」はフジの警部補・佐々木丈太郎5の原作。原作は亀井刑事またまた巻き込まれるの展開。久しぶりの同窓会に出席して殺人犯にされてしまうのだがドラマでは亀井刑事はもちろん出てこないので、丈太郎の嫁・涼子が巻き込まれる展開。ゲスト
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西村京太郎343「松山・道後十七文字の殺人」を読む

2003年出版の作品。同年TBSで映像化。あらすじ松山市の俳句祭りで特別賞を受賞した亀井刑事。記念にと妻を連れて松山旅行。ところが殺意を秘めた不吉な俳句について相談を受ける。差出人は東京の人物と判明し、十津川達は過去の事件を洗う。やがて事故死とされた2つの事件が結びつく。被害者は大学教授とOL。一見接点がないように見えた2人だが、実は俳句の同人誌仲間だったことがわかる。十津川は立場上、過去の事件を
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西村京太郎238「陸中海岸殺意の旅」を読む

1995年出版の作品。2003年にTBSで映像化。あらすじテレビで人気のお宝鑑定番組。大学生の広田は岩手の実家にあった「雪舟」と書かれた掛け軸を出品したものの偽物と判明。がっかりした広田だったがなんとその偽物を買い取りたいという人物が現れる。広田は喜んで掛け軸を渡すが男は死体で発見されるわ掛け軸は消えるわあげくの果てには彼女まで誘拐される始末。しかも要求は身代金ではなく他の掛け軸。不可解な謎の多い
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