ポリティカルアクション・西村寿行「ここ過ぎて滅びぬ」を読む

1992年出版のポリティカルアクション。
近未来の道州制下の北海道で巻き起こる謎の組織との対決を描く。

あらすじ

道州制が敷かれることになった未来の日本。
北海道に自治権が与えられたが、その道政府を破壊しようとする謎の組織。

その組織の名前は“D機関”。どっかで聞いたような名前だ。
この組織の暗躍で札幌や函館は大混乱、一挙にスラム街と化す。

北海道に来ていた連邦政府特別捜査官・法玄だが何者かに命を狙われる。
情報を漏らしたのは公安警察に勤める妻に違いない。
東京に舞い戻った法玄だがそれは罠で、D機関の謎の人物Xに拷問される。
おまけに目の前ではXの奴隷と化した妻の姿が。

脱出し北海道に舞い戻った法玄は、紀州犬・那智や
D機関と戦う中で得た仲間とともに大反撃に出た――という話。


感想

相変わらずの壮大なお話。
しかし近未来で道州制となるとあながち現実味がないわけではない。

おまけに外国と思われる謎の機関が秩序破壊工作って。
思いつくのはC国とかNK国とかいろいろありますな。
結構現実的に進行していたりもする。どんだけ北海道の土地買われてんのよ。

などなど面白さ満点なのだが、全盛期と比べるとちと薄いか。
小説の分量的には読みやすいのだが、もっと書き込んでもよかったのでは。
短ければ物足りない、長ければ余分なところが多すぎる。
ものづくりとは難しいものだ。

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